古代アート!世界遺産の多彩な壁画を見てみよう
ヴェゼール渓谷の先史的景観と装飾洞窟群(フランス)
ラスコー洞窟が有名なフランスの「ヴェゼール渓谷の先史的景観と装飾洞窟群」には、1万5千年前にクロマニョン人によって描かれたと推定されている壁画があります。
作画にあたって、自然に存在する鉱物や植物の色素を用いて描かれており、現在でも当時の色彩をしっかりと確認することができます。描かれている物の中には、一角獣や半人半獣と思われる姿も描かれています。
ピントゥーラス川のクエバ・デ・ラス・マノス(アルゼンチン)
アルゼンチンにあるクエバ・デ・ラス・マノス(多くの手の洞窟)は、その名の通り、多くの手の跡が残された遺跡です。
多くが左手の跡になりますが、この跡の中に唯一、6本の指を持つ手形が一つだけ残されています。行った機会にはぜひその跡を探してみてください。
カカドゥ国立公園(オーストラリア)
オーストラリアの「カカドゥ国立公園」には、動物や人の姿が透かしたような姿で描かれている「X線技法」という手法で描かれた壁画が残されています。
何故このような方法で描かれたのかは分かっていません。このような壁画が、カカドゥ国立公園内では3000以上も見つかっています。
タッシリ・ナジェール(アルジェリア)
アルジェリアのタッシリ・ナジェールにある壁画は、1933年に偶然に発見されました。描かれている動物は現在のサハラ砂漠では見ることのできない動物たちばかりです。
かつてはサハラ砂漠にも、その動物の餌となる草木が生えるための水の存在があったことを示す貴重な資料となっています。
ショーヴェ=ポン・ダルク洞窟とも呼ばれるアルデシュ県ポン・ダルクの装飾洞窟(フランス)
ショーヴェ洞窟壁画で知られるフランスの「ショーヴェ=ポン・ダルク洞窟とも呼ばれるアルデシュ県ポン・ダルクの装飾洞窟」には、非常に価値のある洞窟壁画が残されています。
風化での作品の劣化を防ぐため、現在は壁画の研究者を除き一般人への壁画の公開はされていません。2015年4月には3D技術を駆使し、8000平方メートルの規模を3000平方メートルの規模に縮小した複製が復元センターにて公開されています。