この秋行きたい紅葉と日本の世界遺産5選
知床
2005年、海と陸に生息している動植物の食物連鎖を垣間見れる貴重な自然環境を評価され、北海道東端のオホーツク海に面した知床半島とその沿岸海域が日本で三番目の世界自然遺産として登録されました。
日本の最北端に位置する世界遺産知床の紅葉はとても早く、夏が終わり冬が訪れる9月下旬から10月上旬までのわずかな期間に紅葉が訪れます。その後雪が降り始めるため紅葉と雪のコントラストを楽しむこともできます。
オススメの紅葉ポイントは知床五湖です。特に一湖は散策コースとなっていますが3箇所には一湖全体を見渡せることのできる展望台が設けられています。知床五湖には多くの野生動物が生息していますので散策途中にその姿や生活の痕跡を垣間見ることができるかもしれません。2015年は知床世界遺産から10年を迎える年になります。是非この機会に知床の自然あふれる空気を紅葉の美しさと共に感じてみてはいかがでしょうか。
日光の社寺
日光の社寺は1616年に初代徳川将軍家康の霊廟として東照宮が造営されて以来徳川幕府の聖地となりました。それから幾度も改築・増築が行われ現在のの規模と構造になりました。また、周囲に広がる男体山を中心とする山岳信仰は8世紀以来から信仰の聖地として長く崇められています。
今回オススメする紅葉スポットは日光東照宮、日光二荒山神社です。これらの観光施設は1999年に世界遺産に登録され、日光で最も有名な施設になっています。
日光東照宮では建物に漆や極彩色が施され、江戸時代初期頃の優雅で華麗な建築美を垣間見ることができると同時に、周囲に広がる木々の紅葉とのコントラストが見事です。
日光二荒山神社は日光山信仰の始まりとなった古社で、男体山を御神体としてとして祀っています。優雅な八棟造りの本殿は造営当時のままのただ一つの建築物として重要文化財としても登録されています。
これらの世界遺産は全て日光の自然豊かな男体山の中にあり、どの場所に行っても紅葉とのコントラストは素晴らしいものです。すべての場所を書くことはできませんが、時間が許す限り紹介した場所以外にも足を運んでいただき、是非とも歴史と紅葉の織りなす優雅な空間を味わってみてください。
白神山地
白神山地は1993年12月に日本で最初に世界自然遺産として登録され、青森県南西部から秋田県北西部にかけての約13万haという広大な山地帯の内、原始的なブナ林が占める約17万haが対象になっています。
白神山地には人為的な影響をほぼ受けておらず、原生的なブナの天然林が東アジアで最大級の規模で分布しており、多種多様な動植物も多く見られるためその価値から白神山地全体が自然の森林博物館として大きな役目を果たしています。
毎年10月上旬から紅葉の色づきが始まり、そこから中旬・下旬にかけて見ごろを迎えます。紅葉する樹木が多くブナやカエデ、ヤマモミジなど様々な紅葉の色を楽しむことができるのも大きな魅力の一つです。
オススメのスポットは青森県側に位置する暗門の滝歩道です。白神山地へと続く岩木川上流の目屋渓沿いの紅葉は暗門の滝とのコントラストが絶妙で、格別の眺めを楽しめるため毎年の紅葉シーズンは多くの観光客が訪れます。一味違った紅葉を白神山地の壮大な自然を感じながら楽しんでみてはいかがでしょうか。
白川郷
白川郷は岐阜県庄川流域に位置し、合掌造りと呼ばれる独特の造りと景観を持ちます。日本の木造家屋において急勾配の屋根におけるその特異性や屋根裏での産業的な活用などの背景が評価されて1995年にユネスコ世界文化遺産に登録されました。家内工業では養蚕業が盛んに行われ、その他火薬の原料となる硝酸化合物や和紙漉きなども行われていました。
白川郷は冬に雪に覆われていちめんの銀世界の姿が有名ですが、秋の行楽シーズンには白川郷の集落をとり囲む山々の紅葉と合掌造りの織りなすのどかな田舎の雰囲気に多くの観光客が訪れます。現在車両での侵入は世界遺産の景観保全と観光者に対する安全対策を目的に時間制限が設けられています。公共交通機関を利用して移動し、徒歩でその自然の感じてみるのも良いかもしれません。
厳島神社
広島県の宮島北東部の弥山北麗に位置しすでに1400年もの長き歴史を持ち、その素晴らしい景観から安芸の宮島とも呼ばれ日本三景の1つにも数えられています。平家からの信仰が有名で、海上に立つ現在の大規模な社殿は平清盛により指示され整えられました。現在厳島神社では本殿や拝殿、回廊などの6棟が国宝に指定され、14棟が重要文化財に指定されています。宮島は古くから島そのものが神様として信仰の対象にされています。
紅葉にオススメのスポットは厳島神社の裏手にある紅葉谷公園です。毎年秋になると約700本からなるもみじが一斉に色付き、素晴らしい色模様で目を楽しませてくれます。また宮島にはロープウェイがありますので上空から眺めるといった形で紅葉散策を楽しむのも良いかもしれません。