スコティッシュ・ナショナル・ポートレイト・ギャラリー
エディンバラの旧市街と新市街

スコティッシュ・ナショナル・ポートレイト・ギャラリー(スコットランド国立肖像画美術館)はクイーン通りに面した、エディンバラ新市街にある、赤レンガ造りの風格あるネオ・ゴシック様式の外観が魅力的な美術館。ジョン・ミラー・グレイ館長のもと1889年に公開されました。

注目したい館内装飾

スコッツマン新聞社のジョン・リッチー・フィンドレイオーナーの寄付により、ロバート・ローワンド・アンダーソン設計で1885年から1890年に建設されました。2009年から改装閉館となっていましたが、ページ・パーク・アーキテクツの設計により2011年12月1日に再オープンしました。建物全体の総床面積は5672平方メートルあり、A級文化財建造物に指定されています。吹き抜けのウィリアム・ホールのエントランスの装飾も美しく見応えがあります。中でも大きな壁に列をなして聖ニニアンからロバート・バーンズに至るまでの人物をかたどった装飾は必見です。

歴史上の有名人が揃った展示品

約3,000点の絵画や彫刻、25,000点の版画や線画、38,000点の写真を所蔵しています。スコットランド史に残る悲劇の女王メアリーの2枚の肖像画をはじめ、チャールズ・エドワード・ステュアートらの歴史上の人物を主とし、詩人のロバート・バーンズ、「シャーロック・ホームズ」の作者のコナン・ドイル、俳優ショーン・コネリーなどスコットランドにゆかりのあるそうそうたる人物が並び圧巻です。

スコットランド内戦などの政治情勢の混乱から逃れることができた画家たちが、ヨーロッパ大陸で書いた作品が数多く展示されています。収集された中で最古の作品は、1507年に描かれたジェームズ4世の肖像画です。

18世紀の作品が多く、アラン・ラムジーの13作品、ヘンリー・レイバーンの15作品もコレクションされています。他にも、彫刻家にして宝石細工師のジェームズ・タッシーの作品が最大で58作品あり、アダム・スミスやジェームズ・ビーティ、ロバート・アダムの肖像画も展示されています。描かれることを嫌ったアダム・スミスの肖像画は、特に見る価値ありです。また、絵画だけでなく写真や彫刻などのコレクションも優れたものが多いことでも有名です。

まとめ

無料(寄付歓迎)で入館できるので、雨の日には1日ゆっくり肖像画を楽しむのもおすすめです。カフェもスコーンがおいしいと人気で連日行列ができています。アートファンはもちろん建物や内装装飾に興味がある方、スコットランドの歴史をより深く知りたい方にもオススメの美術館です。

「スコティッシュ・ナショナル・ポートレイト・ギャラリー」のデータ

国名 イギリス
世界遺産名エディンバラの旧市街と新市街
名称スコティッシュ・ナショナル・ポートレイト・ギャラリー

 

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