サンスーシ宮殿
(ポツダムとベルリンの宮殿群と公園群)
サンスーシ宮殿はドイツのポツダム市にあり、サンスーシ公園の北東部に建っています。世界遺産「ポツダムとベルリンの宮殿群と公園群」の一部となっています。
サンスーシ宮殿とは?
サンスーシ宮殿はフランス語で「憂いなし」という意味で、日本や中国では「無憂宮」とも呼ばれます。1747年にプロイセン王国のフリードリヒ2世の宮殿として建てられました。平屋建てで東西の全長は100m、部屋数は12と、王の宮殿としては小さなものでした。
夏の離宮としての予定でしたが、結局は王の居城となりました。クノーベルスドルフが設計を手掛けましたが、王も設計の一部に関わっているそうです。
1756年から1763年にかけての七年戦争の後、国威発揚目的で大規模な新宮殿も建設されました。こちらはヴェルサイユ宮殿を模しています。
サンスーシ宮殿の構造
サンスーシ宮殿は平屋建てで、屋根は青、壁は明るい黄色に塗られています。ドーム型の屋根があり、「牛の目」形の窓が設置されています。その間には、壺を模した彫刻が彫られています。
外観の装飾は少なく、非常に簡素な造りに見えます。しかし、内部は「フリードリヒ式ロココ様式」と呼ばれる豪華な装飾が、壁から天井にまで広がっています。パステルカラーの壁と、それを飾る花の飾りは、18世紀にヨーロッパで流行したスタイルです。
大理石でできた中央の楕円の間は、晩餐会や音楽会などに使用されました。両端には円形の間があります。
音楽演奏室
最も特徴的なのは、音楽演奏室があることです。白く塗られた壁や天井の蔦のモチーフは、前述のフリードリヒ式ロココ様式です。床は寄木細工でできた2色の市松模様となっています。フリードリヒ2世自身もフルートの名手だったそうです。
庭園
宮殿前に広がる庭園は290万㎡あり、フランスのバロック様式を取り入れた平面幾何学式庭園です。6段に連なる段々畑のようなテラスがあり、左右に並木道があります。散歩道には樹木が多く植えられ、彫像が設置されています。
サンスーシ宮殿を歩いていると、当時の服装に身を包んだパフォーマーに遭遇するかもしれません。当時の風景を想像しながら、パフォーマンスも楽しめると思いますよ。
「サンスーシ宮殿」のデータ
国名 | ドイツ |
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世界遺産名 | ポツダムとベルリンの宮殿群と公園群 |
名称 | サンスーシ宮殿 |