西芳寺(苔寺)
(古都京都の文化財)
「古都京都の文化財」の17件ある構成資産の一つ西芳寺(苔寺)は、京都市西京区にあります。境内を、約120種もの苔が覆い、周辺の緑の木々と相まって美しい景観美を見せるため「苔寺」と呼ばれています。
西芳寺(苔寺)とは
西芳寺は、奈良時代に高僧行基(ぎょうき)によって創建したといわれています。その後、1339年夢窓疎石が禅宗寺院として再興し、隆盛を向かえます。禅僧であり作庭家でもあった夢窓疎石は、二段構えの庭を作庭し、上段を洪陰山の枯山水とし、下段は、「心」の字を描く黄金池を中心とした池泉回遊式庭園に整備しました。当時、最も美しいと称賛された庭園は、室町幕府8代将軍足利義政も慈照寺(銀閣寺)を造営する際に手本としたといわれています。また庭園には、天龍寺や鹿苑寺(金閣寺)などにもある「龍門瀑」もあります。
境内
黄金池の周りには、本尊である阿弥陀如来像を安置した西来堂(本堂)、潭北(たんほく)亭や幕末に岩倉具視が匿われていた湘南亭などがあります。
西芳寺は、応仁の乱による戦火、水害によって荒廃し、夢窓疎石が作庭した庭園も荒れ果ててします。その後、再興され、現在のような苔で覆われるような庭園になったのは、江戸時代末期のことで、ここが近くに川が流れる谷間であったことが要因とされています。
拝観に際して
西芳寺の拝観には、事前に往復はがきによる申し込みが必要です。また、拝観時には、写経などの宗教行事に参加してからの見学となります。西芳寺を訪れる際は、お忘れなく!
「西芳寺(苔寺)」のデータ
国名 | 日本 |
---|---|
世界遺産名 | 古都京都の文化財 |
名称 | 西芳寺(苔寺) |