聖ポール天主堂跡
(マカオ歴史地区)
聖ポール天主堂跡は中国の特別行政区マカオにあり、マカオ歴史地区の遺跡のひとつとして世界遺産に登録されました。「大三巴牌坊」として現地では広く知られ、マカオで最も有名な歴史的建築としてシンボル的な存在でもあります。
聖ポール天主堂跡とは?
イエス・キリストの使徒聖パウロに捧げられた聖ポール天主堂は、1602年にポルトガルのイエズス会によって建てられました。当時のアジアでは最大のカトリック教会です。
ここはアジアでのキリスト教布教活動のトップを切った場所として、ヨーロッパの王族たちの寄進を受けたため、非常に栄えていました。しかし、主要都市としての地位を香港に奪われた後、勢いが衰えはじめ、1835年の火事により建物のほとんどが焼けてしまいます。残されたのは、石造りのファサード(建物の正面部分)と、68段の階段だけでした。
石造りのファサード
火事からも焼け残ったファサードは、イタリア人イエズス会士カルロス・スピノラの元、日本人キリスト教徒と現地の職人によって彫刻がなされました。
当時日本はキリスト教を厳しく弾圧していたため、多くの日本人キリスト教徒は追放されたり迫害を逃れたりしてマカオへ渡って来ていたのです。
ファサードを傾きから守るために、基礎部分を掘り起こしたところ、宗教遺物と共に彼らの遺骨も発見されました。
ファサードの背面から上段まで上ることができます。階段から窓に向かってコインを投げ入れて成功すると、幸運が訪れると言われていますよ。これはやってみないといけませんね。
「聖ポール天主堂跡」のデータ
国名 | 中国 |
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世界遺産名 | マカオ歴史地区 |
名称 | 聖ポール天主堂跡 |