ロイヤルクレッセント
(バース市街)
ロイヤルクレッセントはイギリスのバーススパ駅より徒歩で約30分にある、三日月形の曲線が美しい集合住宅です。1767~1774年に7年もの歳月をかけて建築家ジョン=ウッド(息子)によって建てられたバースを代表するパラディオ様式の巨大建築物。
バカンスでバースに訪れるブルジョア向けの別荘として建てられた30軒の大邸宅が並び、114本のイオニア式柱が特に印象的です。現在は東端の1番地はNo.1ロイヤル・クレセントという博物館で15・16番地はホテルになっています。アパートとしても利用され、今でも活躍しています。
世界で最も美しいといわれる集合住宅「ロイヤルクレッセント」
バースの都市計画によりサーカスとロイヤル・クレッセントの2つの集合住宅がジョン・ウッド親子によって設計されました。父親がサーカスを設計しますが途中で亡くなり、その後を息子が受け継ぎロイヤル・クレッセントは息子が設計しました。
町はずれの丘を登ると、幾何学的形状の広場を集合住宅で囲む景色が広がります。これは近世のパリやロンドンからはじまったものです。当初は四角い広場が支流でしたが、ジョン・ウッド親子が設計したデザイン性のあるサーカスやクレッセント型の集合住宅は画期的でした。この影響力は目覚ましくイギリス各地で流行したほどです。
素敵なデザインに惚れ惚れ
ロイヤル・クレッセントはテラスハウスに属し、横一線に住戸が連続して並んでいます。日本では流行らなかったため、ほとんど見られない形式です。30戸数の集合住宅は地下1階、地上3階建てで、内装はジョージ王朝時代の様式で統一されています。地下に続くドライエリアも設置され、テーブルセットや鉢植えなどを置きガーデンとして使われているようです。
また、芝生の広場部分には石垣で段差が造られています。これは建設当時に放牧されていた羊や牛の侵入を防ぐもので、建設当時の面影が感じられます。ここにも工夫が凝らされ、実は部屋から見るとこの石垣が見えないようになっています。半楕円形の美しい外観、緑の芝と青空のコラボを存分に楽しんでください。
ブルジョアの暮らしぶりを見学
建物の右端にある博物館では18世紀の貴族階級の暮らしぶりを垣間見ることができます。各部屋は広めに作られ優雅な暮らしぶりが伺えます。台所では料理の一部も紹介され興味深い展示がされています。
撮影は不可ですが、調度品も豪華で英語ですが説明書きもありじっくり見ることができます。案内係りのスタッフが常駐し当時の暮らしぶりや召使の働きぶりなど当時の様子を説明してくれます。
まとめ
壮大なアーチ型を描いたロイヤル・クレッセントは美しく魅力的です。芝生の緑を眼前に眺める姿はまるでローマの宮殿を見ているようです。手入れが行き届いた開放感たっぷりの芝生広場で思いっきり寛ぎ、イギリスの巨大建築物に触れてみてください。イギリス人の憧れの住宅ロイヤル・クレセントを訪れてセレブ気分を満喫してみてはいかがでしょう。
「ロイヤルクレッセント」のデータ
国名 | イギリス |
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世界遺産名 | バース市街 |
名称 | ロイヤルクレッセント |