プロテスタント墓地
(マカオ歴史地区)
プロテスタント墓地は中国のマカオ特別行政区にあり、世界遺産である「マカオ歴史地区」を構成する場所のひとつです。カーザ庭園に隣接しています。
プロテスタント墓地の成り立ち
プロテスタント墓地は、1821年にイギリスの東インド会社によって造られました。カトリック中心のマカオにおいて、初めてのプロテスタント墓地になります。
埋葬されている人々は様々で、イギリス人画家ジョージ・チナリーをはじめアメリカやイギリスの宣教師や貿易商、東インド会社の高官などです。マカオにおけるコミュニティの多様さを知ることができます。
敷地内にはイギリス人のプロテスタント伝道師であるロバート・モリソンを記念して建てられたモリソン礼拝堂があります。彼は初めて聖書を中国語に訳したことでも知られています。彼は、自身の妻が亡くなった時に、東インド会社にプロテスタントのための墓地にする土地購入をはたらきかけ、このプロテスタント墓地が造られるきっかけとなりました。
礼拝堂の中はきわめて質素で、カトリック教会のような豪華な装飾はありません。ステンドグラスの中央には開いた本のモチーフが彫られ、これは聖書であると考えられています。また、「太初有道」という漢字がステンドグラスに刻まれており、東西文化の共存が見受けられます。
静かで、とてもおごそかな気持ちになる場所です。遠く母国を思いながら亡くなった人たちの思いが偲ばれます。緑の中にある礼拝堂ともども、都市部にあるとは思えない静けさです。
「プロテスタント墓地」のデータ
国名 | 中国 |
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世界遺産名 | マカオ歴史地区 |
名称 | プロテスタント墓地 |