プレオブラジェンスカヤ教会



フィンランドとの国境近くロシア・カレリア地方のオネガ湖に浮かぶキジ島のポゴースト(教会や墓地のある集落)には、釘を1本も用いず、複雑な木組み装飾によって建てられた木造教会があります。

釘を使わずに建てられた「プレオブラジェンスカヤ教会」

photo credit: P1110843 via photopin (license)

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キジ島内で最も大きく光り輝く教会が、プレオブランジェンスカヤ教会(顕栄聖堂)です。16世紀に建てられたこの教会は、1690年落雷により焼失し、1714年に再建されました。教会再建の際には、キジ島の職人たちや地域住民たちも総出でその作業に加わりました。釘を全く使わず、斧で木材を加工し、図面やスケッチを描くこともなかったといいます。

プレオブランジェンスカヤ教会は、ロシア正教の十字架を頂く玉葱型ドームが22個あります。当初このドームは1つしかありませんでしたが、キリスト教の四使徒の象徴である4つの小ドームが造られてからは、次々に数が増えていきました。ドームの外観は、光の加減によって銀色に輝くように仕上げられています。また、雨への対策もされており、雨水が内部にしみこんでも、天井裏にある屋根板の雨どいから、屋外に排出されるようになっています。

教会内部には、美しいイコン(聖画像)で装飾された聖堂内のイコノスタシス(聖障)やキジ島の職人の手によって精緻な彫刻が施された木製十字架、天空を表現している美しい天井の木組みなどがあり、見る者を幻想的な世界へと誘ってくれます。

プレオブラジェンスカヤ教会完成後、職人の棟梁は「こんな教会は、後にも先にもこれきりだ」といって、オネガ湖へ自分の斧を放り投げたといいます。それを証明するかのように、現在、この教会は、老朽化が進み修復作業が行われていますが、設計図もなく、現代の建築技術をもってしても再現は難しく、修復作業は難航しているそうです。

ロシアの世界遺産 キジー・ポゴスト(キジ島の木造教会建築)

 

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