ペナ宮殿
(シントラの文化的景観)
ポルトガルにあるシントラの街を一望する標高528mの山の頂上に建つペナ宮殿は、赤や黄色、青色などの色鮮やかな建物からなる宮殿。「シントラの文化的景観」として世界遺産に登録されています。
ペナ宮殿は、多くの木々に囲まれているため、木々の緑が建物の人工美を際立たせています。
ペナ宮殿の歴史
この宮殿は、マリア2世の夫フェルナンド2世が廃墟となっていたジェロニモス会の修道院を、自分の理想とする宮殿にするため改築したものです。
しかし、フェルナンド2世は宮殿が完成する前に亡くなってしまい、その目で見ることは叶いませんでした。
ただ、彼は自分の死後も、工事が滞りなく行われるように綿密な建築計画を遺していたといいます。
廃墟だった建物は、ムデハル、ゴシック、マヌエル、ルネサンスなど様々な建築様式が混然一体となった宮殿に生まれ変わりました。
宮殿内には、世界中の植物を集めた植物園もつくられ、王族たちの安らぎの場となっていきました。
ペナ宮殿内
宮殿内には、ペナ宮殿最後の女主人アメリア王妃の部屋や実際に使用されていた調理場などが当時のままの姿で保存されています。
調理場には、当時の調理器具も置かれており、宮殿の裏方の生活が見られる興味深い場所です。
ペナ宮殿の壁に施されている装飾たち
ペナ宮殿は、美しい色鮮やかな外観に目が行きがちです。しかし壁には、バラや貝、蛇や海の守護神トリトンなどの装飾が至るところに施されています。ぜひ、隅々まで目を凝らし、美しくも怪しげな装飾をご覧ください。写真は海の守護神トリトン。
「ペナ宮殿」のデータ
国名 | ポルトガル |
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世界遺産名 | シントラの文化的景観 |
名称 | ペナ宮殿 |