photo credit: Park Güell via photopin (license)

グエル公園

スペイン、バルセロナの人気スポットグエル公園は、もともと1900年から1914年にかけて造られたガウディとグエル伯爵が夢みた幻の英国風の庭園式住宅地です。

実業家であるエウセビ・グエル氏がバルセロナの山の手に「19世紀にできたイギリスの田園都市のような分譲住宅」を造るためガウディに設計を依頼しました。

現在はバルセロナ市民の憩い場で、観光客がこぞって集まる人気の公園となっています。また、この公園はモザイクの資料としても貴重な存在とされ、ガウディが晩年を過ごした家は現在ガウディ博物館になっています。

グエル公園になるまで

ここは市場や学校を有する自然と芸術に囲まれて暮らせる総合芸術的な、60棟からなるブルジョア向けの新興住宅街になる予定でした。

もともとは都市開発の一部でしたが、交通手段がない、敷地面積の6分の1しか建物が建てられず、勝手に木の伐採などができないなどの規制も厳しく、60軒の内2軒しか売れませんでした。

そのうち一軒はガウディ自身が病床の父のために購入し、あと一つは弁護士マルティ・トゥリアス氏が購入したと言われています。現在は小学校になっているグエルの家を含め3軒の家が建っていました。

しかし、資金面などの問題により工事が中断され、その後公園として工事を続けることになりましたが、1918年グエル氏の死と共に断念。

その後バルセロナ市庁に買い取られ、1922年に公園として一般公開されました。2013年10月から有料化し、一般チケットは7ユーロかかります。

グエル公園の正面入り口

入り口の門扉はもっともガウディらしいシュロの葉をモチーフにしたデザインで精密な鋳物が魅力的です。ガウディの最初の建築作品であるカサ・ビセンスから移設されたものといわれています。

門番小屋

グエル公園|アントニ・ガウディの作品群 (4)広大な園内の中にある、有料公園の正面入り口にはメルヘンチックで可愛らしい建物があります。正門を入り右側に建てられた、「お菓子の家」のような門番小屋は一戸建ての家くらい大きく立派な建物です。

管理事務所

グエル公園|アントニ・ガウディの作品群 (3)左側には管理事務所の小さな建物が建てられています。この建物は実は「もう一つのシンボル」と呼ばれ、29mと高く伸びた塔の先には、「二重の十字架」が設置されています。

こちらはガウディの作品で、どの方向から見ても十字架に見えるように工夫されています。あらゆるところに、ガウディが愛した装飾方法の「トランカディス」で装飾されガウディらしさを感じます。またウォルトディズニーがこのデザインに興味を持ったことも有名です。

モニュメント階段

photo credit: Park Güell via photopin (license)

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正面入口から列柱ホールに続く、広く長いモニュメント階段。階段下には2つの洞窟があり、右の洞窟は昔は馬小屋でした。

バルセロナのシンボル!トカゲの噴水

中ほどには記念撮影スポットとしても有名な、色鮮やかなバルセロナのシンボル、トカゲの噴水があります。

ジュセップ・マリア・ジュジョール作で、体全体が破砕モザイクでデザインされ色鮮やかな姿を見せています。でもこのトカゲくん、実はドラゴンやオオサンショウウオという説も。

その上にはカタルーニャの紋章のヘビの噴水もあり、このオブジェはカタルーニャの守護聖人であるサン・ジョルディ伝説に由来する噴水といわれています。

列柱ホール

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階段の上には市場になる予定だったギリシャ風のドーリア式の柱で造られた列柱ホールがあります。

カタルーニャの円天井技術で造られ、天井に4つある円形の破砕タイルの装飾が施されています。その模様は四季を表しそれぞれ太陽やメドゥサなどが豊かな色彩で表現されているのが印象的です。ガウディの弟子のジュセップ・マリア・ジュジョール作。

このホールは3層から成り、1層目屋上部分は抜群の眺望をもつ集会広場で「ギリシャ広場」と呼ばれています。2層目は市場ができる予定だったところ。3層目は地下貯水槽になっています。

市場の予定だった場所は高さおよそ6m、上の太さ1m、下の太さ1.3mの円柱が83本あり、ガウディは柱の太さに変化をつけ、曲線をだし、視覚的錯覚を計算し取り入れていました。ドーム型になったホールは真夏でもひんやり涼しい構造です。また、柱の中は空洞で、雨水などがたまって地下に落ちやすい構造になっています。テラスへの階段にあるシュロの葉の塀も見事です。細部にまで繊細なデザインが施され、雨どい部分にはライオンのガーゴイルも設置されています。

バルセロナの街を一望できるギリシャ広場

列柱ホールの上にあるギリシャ広場には、バルセロナの街を一望する広いテラスがあり破砕タイルやガラスで装飾され、110mの区間にうねったベンチで縁どられています。

波打つベンチ

グエル公園|アントニ・ガウディの作品群 (1)世界一長いと認定されている波打つベンチは、長時間ゆっくり座れるよう座り心地にもこだわりを持っていました。石膏の鋳型の上に直接裸の労働者を座らせ型をとり、それを基に作成したとのこと。

ガウディはこのベンチにアダムとイブの物語に着想を得て造ったといわれています。モザイク装飾はジュセップ・マリア・ジュジョール作。

列柱廊

グエル公園|アントニ・ガウディの作品群 (4)

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ホールの左側の階段を上ると、建築様式の異なる3つの柱廊につながり、何本もの石橋らで支えられた橋は車が通ることを考慮し、道幅が広く作られています。

園内の高低差によって建築が違い、一番内側はゴシックスタイル、真ん中はバロックスタイル、一番上にあるのはロマネスクスタイルです。

周囲の景観に溶け込むように使われている石は工事の時にでた物を使い、道路を支える支柱は木の幹のような造りで自然と調和しています。

本人が住んでいたガウディの家博物館

photo credit: Park Guell via photopin (license)

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ガウディの家博物館は1903年~1904年にガウディの協力者フランセスク・ベレンゲールがグエル公園のモデルハウスとして設計した家。なかなか買い手がつかず、その後ガウディが購入しました。

1906年~1913年までガウディが住んでいたこの邸宅は、1926年から博物館としての役割を果たしています。小さな塔とピンク色の可愛らしい建物が印象的。別名バラの家と呼ばれています。

1階にはガウディが設計した椅子がたくさん飾られその曲線美にうっとりします。天井の模様やインテリア、ステンドグラスの照明が美しく豪華さに圧倒されます。

2階はガウディの書斎と寝室やインテリア、ガウディの作品の模型なども展示されています。庭にも鉄細工やモザイクなどガウディがデザインしたものが点在しとても魅力的です。

 

グエル公園はガウディならではの曲線使いや鮮やかなモザイクのデザイン、高台の丘から見る展望も最高です!特に夕暮れ時は混み合いますが、美しい夕焼けを眺めることができおすすめです。住みよさと機能性、モザイクアートの素晴らしさ、斬新な設計は訪れる人を魅了してやみません!

「グエル公園」のデータ

   
国名 スペイン
世界遺産名アントニ・ガウディの作品群
名称 グエル公園
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