カリニャーノ宮殿
(サヴォイア王家の王宮群)
トリノの中心部にある、イタリア初代国王のヴィットリオ・エマヌエーレ2世が生まれた宮殿です。サヴォイア家の宮殿として利用された後には、国会議事堂として使われた時期もあり、イタリアを統一後、初の国会はこの宮殿に召集されました。現在は王立リソルジメント博物館となっています。
1997年、「サヴォイア王家の王宮群」の名称でイタリアの世界遺産に登録されています。
2つの顔を持つカリニャーノ宮殿
トリノの中心部にある建築物の中でも、ひときわ圧倒的なインパクトを誇る宮殿。1679~1684年にグァリーノ・グァリーニによって設計されたバロック様式の宮殿は、荘厳で高い建築価値を誇っています。1864~1872年にかけては、国会を開くために、宮殿が倍に拡張されています。西側(表)は赤身を帯びた色調と曲線を描いたサファードが印象的でとても壮麗です。この迫力ある姿はトリノ・バロック建築の名作といわれています。
東側(裏)は19世紀に建てられた白いファサードで表と裏が別の建物に見えます。表は曲線美と威厳を感じますが、裏側は平たんな造りとなっています。絢爛な白亜の城のようで、遠くから見た時に周りの建物と比べて見栄えよく一目で宮殿と分かるところも見どころです。
館内の入口を入ると白いエレガントな階段があります、弧の形の描き途中からは、段が中心でカーブを描いているのが印象的です。
展示室が約27室あり、フランス革命からナポレオン時代、ウィーン体制から第一次世界大戦に至るまでのイタリア史を語る資料や、遺品、武器、芸術作品などが展示されています。当時のお宝にはちょっと引かれるものがあります。
この宮殿では1820年にイタリア最初の王ヴィットリオ・エマヌエーレ2世や1749年生まれのマリー・アントワネットの女官長を務め処刑される運命を辿ったランバル公妃マリー・ルイズもここで生まれています。
カリニャーノ宮殿のまとめ
宮殿の中庭に建つと赤レンガ造りの壮大なお城を感じられます。増設されたため中央と外側の建物の色の違いがはっきりしているのも魅力的です。モーレ・アントネッリアーナの展望台から見ると、19世紀に造られた白い宮殿がどれだけ素敵なものかを見ることができます。ぜひ、合わせて訪れて、高い建築価値を持つ宮殿の素晴らしさに触れてください。
「カリニャーノ宮殿」のデータ
国名 | イタリア |
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世界遺産名 | サヴォイア王家の王宮群 |
名称 | カリニャーノ宮殿 |