ヴェルサイユ宮殿
(ヴェルサイユの宮殿と庭園)
ヴェルサイユ宮殿はフランスのイヴリーヌ県ヴェルサイユにあり、パリの南西22㎞の場所にあります。
「ヴェルサイユの宮殿と庭園」として世界遺産に登録されています。年間600万人以上の観光客が訪れる人気スポットです。
ヴェルサイユ宮殿の歴史
ヴェルサイユ宮殿は、元々はルイ13世の狩猟の館としてその前身が建てられました。
1661年よりルイ14世が建設に着手し、建築家ル・ヴォーとマンサール、画家・装飾家のル・ブランの設計と内装によってほぼ大部分が完成し、1682年に正式に王宮が移されて、当時の政治の中心となりました。
壮大で豪華なバロック・ロココ建築は、「朕は国家なり」と称したルイ14世による絶対王政の象徴ともいえます。水の便が悪かったためにわざわざセーヌ河から水道橋で水を引いたことからも、王の権力の絶大さをうかがい知ることができます。
ヴェルサイユ宮殿の構造
ヴェルサイユ宮殿には、700以上の部屋があります。そこには王や王妃、王族だけでなく、臣下や召使たちが生活していました。
宮殿には2つの翼棟があり、3階建てとなっています。2階の王の大居室や王妃の居室などの主立った部分が見学可能です。壁や床、天井は大理石でできており、金銀の豪華な装飾が施されています。
鏡の間(鏡の回廊)
ヴェルサイユ宮殿を代表する部屋が、鏡の間(鏡の回廊)です。回廊の名の通り、人々の通路や待ち合わせの場所にもなっていたそうです。
また、儀式や外国からの賓客をもてなし、謁見することもありました。1871年にはドイツ皇帝ヴィルヘルム1世が即位式を行い、第一次世界大戦後のヴェルサイユ条約を調印した場所でもあります。
17のアーケードは357枚の鏡で装飾されており、シャンデリアと燭台の光で空間を演出したそうです。この回廊は全長が73mあり、丸天井にはル・ブランが絵を描きました。
王の大居室
王の大居室は7つの部屋からなってます。最も豪奢な造りになっているのがアポロンの間で、ここには玉座も置かれたそうです。
その他、ヘラクレスの間、豊穣の間、ヴィーナスの間、ディアナの間、マルスの間、メリクリウスの間があります。
王妃の寝室
王妃が日常の大部分を過ごした場所です。元々はルイ14世王妃マリー・テレーズのために造られました。当時の王妃の出産は公開であったため、ここで歴代の王子たちが生まれたといいます。
王室礼拝堂
宮殿内でいちばん神聖な場所です。ミサが行われたり、ルイ16世とマリー・アントワネットの婚礼もここで行われました。
戴冠の間
三方の壁にそれぞれ巨大な絵画が飾られています。一枚は、部屋の名前の由来にもなったダヴィッド作「皇帝ナポレオン1世と皇后ジョセフィーヌの戴冠式」です。
オペラ劇場
1770年に完成した当時のヨーロッパで最大のオペラ劇場で、建築家アンジュ=ジャック・ガブリエルによるものです。建築技術や装飾においても傑作であり、多くの演劇や議会討論がここで繰り広げられました。現在も使用されています。
戴冠の間にあるダヴィッドの作品は、作者本人による複製で、もう1つはパリのルーヴル美術館にあります。描かれている女性のドレスの色が違うそうで…見比べてみると面白いですね!
「ヴェルサイユ宮殿」のデータ
国名 | フランス |
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世界遺産名 | ヴェルサイユの宮殿と庭園 |
名称 | ヴェルサイユ宮殿 |