ヒオス島のネア・モニ修道院
(ダフニ修道院、オシオス・ルカス修道院、ヒオス島のネア・モニ修道院)
ギリシャ・ヒオスタウンの約14km西のエポス山岳地帯に位置する、島の中心にある修道院。ビザンティン建築の代表とされる聖堂と、11世紀に描かれた聖堂内のモザイクイコンで有名なスポットです。
ダフニ修道院とオシオス・ルカス修道院と共に1990年に世界遺産に登録されました(ダフニ修道院、オシオス・ルカス修道院、ヒオス島のネア・モニ修道院)。
ネア・モニ修道院の悲劇
11世紀にコンスタンティノス9世によって建てられたギリシアの中でも最も古いとされる修道院の一つ。17世紀ごろまで800人ほどの修道士が住んでいたといわれています。
しかし、1822年にオスマン・トルコ軍の攻撃により、隠れていた女性や子供たちとともに虐殺されたという悲しい過去をもつ修道院です。
現在も、彼らの遺骨はこの修道院の聖十字架礼拝堂に納められています。
ネア・モニ修道院の見どころ
ドーム型の屋根をもつ八角形の形をした聖堂が糸杉林の中に建つ修道院。11世紀に聖母の奇跡が発見された場所に建てられたものです。中央聖堂の内部は、単純スクィンチ式と呼ばれる正方形の平面の四隅にある8つのスクィンチによってドームが支えられています。
美しいモザイク画が至る所に描かれていますが、最も保存状態がよいといわれる大天使ガブリエルとミカエルに囲まれている聖母マリアの図は必見です。他にも小ドームにある、「キリストの昇天」や「ユダの裏切」、中央ドームのキリストの生涯を描いたモザイク画も見られます。
簡素な図形と生き生きと色鮮やかに描かれた線や表情には、特徴があり温かい雰囲気を感じられます。11世紀以前に描かれたモザイク画を見学しに、是非、訪れてみてください。
ヒオス島のネア・モニ修道院のまとめ
かつて、ギリシア独立戦争では、島民約2万5千人が虐殺された悲劇の島ですが、現在はビザンティン時代の有数な建物が残る静かで美しい街となっています。
修道院に向かう途中の坂道は勾配が急でくねくね道になっています。あちらこちらにヒオス・タウンを一望するビューポイントが点在しているので、ゆっくりと景色を楽しむのもおすすめです。
「ヒオス島のネア・モニ修道院」のデータ
国名 | ギリシャ |
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世界遺産名 | ダフニ修道院、オシオス・ルカス修道院、ヒオス島のネア・モニ修道院 |
名称 | ヒオス島のネア・モニ修道院 |