北京の故宮博物院



 

明・清朝の王宮として使用された北京の故宮博物院は、明の永楽帝が南京から北京への遷都を決定し、1420年に建造されました。1694年の李自成の乱で焼失しましたが、後に清によって再建されています。長らく清の皇帝が居住していましたが、1911年辛亥革命によって清朝が倒れ、1924年の北京政変によって宣統帝溥儀が退去し、以後は故宮と呼ばれました。

故宮は、南北の長さ961m、東西753mで、面積は約72万㎡もあります。城壁の高さは10m、幅52mの濠に囲まれています。全部で6つの門があり、南に天安門、東に東華門、西に西華門、北に玄武門、そして端門と午門があります。

中国語で「古い宮殿」を意味する故宮は、元々「紫禁城」と呼ばれていました。紫禁城の「紫」は、中国古代の星象学にならい天帝のおわす天の中心である紫微垣の意味。「禁城」とは庶民が自由に入ることを禁止された城という意味で、これらの意味を合わせたものです。

故宮は、外朝と内廷という2つの領域に分けられます。皇帝が政務を取る場所と、皇帝とその一族が生活する場所で、前朝後寝という、中国の伝統的な建築様式に基づいています。

外朝

外朝には、前三殿という3つの主な建物があります。太和殿、中和殿、保和殿です。ここでは国家の行事などの重要な式典、政治活動などが行われました。

内廷

内廷には後三宮と呼ばれる建物があり、それぞれ乾清宮、交泰殿、坤寧宮と呼ばれています。乾清宮では皇帝が日常の政務を執りました。坤寧宮には、明代には皇后が住み、清代には神々が祭られ、皇帝と皇后の婚礼が行われました。

御花園

御花園は紫禁城最大の花園で、西六宮や東六宮には妃たちが住んでいたそうです。

皇極殿

皇極殿は、かつて明代には軍寿宮とよばれ、皇帝に先立たれた妃たちが住んでいました。乾隆帝が退位し院政を敷くことになった際、改築し、皇極殿と名付けました。

 

二つの王朝の隆盛と終焉を見つめてきた故宮ですが、第二次世界大戦と国共内戦の際には、中華民国政府により一部の宝物が台湾へと運ばれていきました。これらを展示しているのが、現在の台北の國立故宮博物院です。北京の故宮博物院も、1925年から博物館となっており、連日たいへん多くの人々が訪れています。

映画「ラストエンペラー」の舞台にもなった北京の故宮博物院は、世界最大の広場を持つ世界最大の宮殿ということだけではなく、たくさんの野良ネコが住み着いていることでも有名です。

中国の世界遺産 北京と瀋陽の明・清朝の皇宮群

 

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