エンカルナシオン修道院
(アビラ旧市街と市壁外の教会群)
エンカルナシオン修道院は、サンタ・テレサが修道女となった1535年から27年間暮らしたカルメル修道院。1515年4月4日に城壁の外に建てられた修道院で、同じ日にテレサが洗礼を受けました。彼女はここで、子供の姿をしたキリストに出会うと神秘的な体験をしたとの言い伝えがあります。カルメルの修道会の改革を進め「裸足のカルメル会」の設立準備をした場所で、修道院長にまで上りつめています。
修道院前には、つえを持って立つテレサの大きな銅像があり、その後ろには可愛い鐘楼と石造りの修道院が建っています。礼拝堂と聖女博物館が見学できます。テレサが刺繍した布、暮らしていた部屋の鍵などゆかりの品々や修道女たちの遺品が公開されています。
パティオ
円形で石畳造りの綺麗なパティオが印象的。円の真ん中には十字架があり、蔦で覆われた場所にはテレサの彫刻が配されています。
内部
礼拝堂には聖テレサのフレスコ画があり、彼女が祈る姿と彼女の後に入った彼女の姪が小さく描かれています。ヨハネによって張り付けにされたキリストの絵も飾られています。また、彼女が院長をしていた部屋なども見られます。
博物館
一番の見どころである、3階建ての博物館内には、テレサが枕として使っていた木の棒、直筆の手紙などテレサに関するものや十字架の聖ヨハネの直筆文書、告悔を聴いた肘掛け椅子など興味深い展示もされています。ここを見学すれば、修道女が手縫いした儀式用の豪華な衣装や家族に面会するための特別室など16世紀の修道院の生活が垣間見られるようです。信者の罪などを聞く聴罪司祭として訪れ、聖テレサの修道院改革運動に尽力した内のひとりである、アビラ出身の詩人、聖ファン・デ・ラ・クルスの遺品も展示されています。
まとめ
アビラ旧市街から約15分の距離にあり、日本語案内カードがあるので当時の様子をよりよく知ることができます。城壁から見るエンカルナシオン修道院はとても壮麗で見応えがあります。
「エンカルナシオン修道院」のデータ
国名 | スペイン |
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世界遺産名 | アビラ旧市街と市壁外の教会群 |
名称 | エンカルナシオン修道院 |