マヒストラル大聖堂

スペインのアルカラ・デ・エナーレスにあるマヒストラル大聖堂は305年に殉教した聖フストと聖パストールが埋葬された場所に建てられた大聖堂。フストとパストールはローマ時代のアルカラで、キリスト教徒迫害にあった7歳と9歳の子供達です。内部には地下礼拝堂があり、アルカラ・デ・エナーレスの守護聖人である彼らの聖遺物が納められています。

スペイン内戦中に起きた火災により、建物内部の大部分が焼失し、歴史的に価値のある美術品やオブジェなど無数の作品も失ってしまいました。建物は元々参事会教会でシスネロス枢機卿によって1497年~1514年に再建された典型的なゴシック様式の大聖堂となっています。

「マヒストラル(教師協会)」の称号を持つためには、聖堂参事会員全員が大学の教師でなければならず、その条件を満たした教会は世界でも二つのみ。一つはベルギーの聖ペテロ教会、そしてもう一つがこの大聖堂です。

美しく再建された「マヒストラル大聖堂」

マヒストラル大聖堂は小ぢんまりとしていますが、石造りの壮麗な大聖堂です。古めかしい正面ファサードの門は火炎式ゴシック様式で、外観はシンプルに纏められています。

雄大に聳える現在の塔は17世紀に建てられたルネサンス様式で、62.05mの高さを誇っています。鐘楼に行くまでには螺旋状の階段があり、上から見るととても美しく必見です。

3身廊に分かれた周歩廊で構成されており、中央の身廊は交差ヴォールトで覆われ、側廊には枝リブと祭壇に向かって右側にはパイプオルガンが設置されています。

主祭壇の前にはキリストが張り付けられた十字架が天井からつりさげられ、主祭壇にはアルカラの聖ディエゴ・デ・アルカラ(1400~1463)の遺体が安置されています。遺体は腐敗することなく銀の棺に埋葬され、毎年命日の11月13日には御遺体が公開されています。アルカラ・デ・エナーレスの守護聖母の像も立っています。

地下礼拝堂に降りると2人の聖人の遺物が納められています。子どもの像などが置かれ、ここを訪れると少し心が痛むような気がします。

大聖堂博物館

略奪や火事など災難続きのマヒストラル大聖堂。大聖堂博物館では現存する数少ない芸術的遺産を見ることができます。2つの部屋に宗教宝石、絵画やオブジェなども見ることができ、中でも18世紀に作られたキリストの像の横に2人の子ども(フストとパストールと思われる)がいる金の美しいオブジェは見ものです。

まとめ

世界にたった2つしかない権威あるマヒストラル大聖堂。小さな町にある小さな大聖堂でとてもシンプルですが、荘厳な雰囲気と時代に翻弄されてきた大聖堂の姿はとても魅力的です。建て替えなどがされて建物自体には歴史的なものは感じられませんが、アルカラ・デ・エナーレス の歴史的背景に興味がある方はぜひ訪れてみてください。

「マヒストラル大聖堂」のデータ

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国名 スペイン
世界遺産名アルカラ・デ・エナレスの大学と歴史地区
名称 マヒストラル大聖堂
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