コブレンツ
(ライン渓谷中流上部)
ライン川左岸にある、観光船の起終点となっている街「コブレンツ」。ライン川とモーゼル川の合流地点で水運の要衝として繁栄し、昔を偲ぶ建物が建ち並んでいます。
4つの中級山地とブドウ畑の素晴らしい街で壮麗な宮殿や教会、かつての貴族邸宅や市民家屋が建ちならぶ観光にもってこいの町です。
また、ドイツ最古で最も美しい街の一つとされています。
コブレンツの名前の由来
ヨーロッパの水上交通の重要な要地となっていました。2000年以上前に町を建設した古代ローマ人は、「コンフルエンテス(合流地点)」と呼び、それが現在のコブレンツの語源となっています。
コブレンツの見どころ
ドイチェス エック(ドイツの角)
父なるライン川と母なるモーゼル川の2つの大河が合流する地点に出来た三角のエリア。コブレンツの観光名所の一つとして知られています。23mの台座とその上には高さ14mのヴィルヘルム1世の騎馬像が立っています。
この像は第2次世界大戦で爆撃を受けましたが、1993年に再建されています。年間200万人もの観光客を集める人気スポットとなっています。
また、この近くにはベルリンの壁の一部が保存されています。
コブレンツの聖母教会
旧市街地にあるコブレンツで一番大きな教会。入口には1180年という記述がある、古い歴史をもつ教会です。建設当時はロマネスク様式でしたが、改築を繰り返すうちにゴシック様式の内陣とバロック様式の屋根などいくつもの様式が混在した教会となりました。
こうもり天井で開放感のある聖堂内の奥には青く輝くステンドグラスがあり繊細な絵柄が美しく壮麗です。聖母マリアの教会なので東方三博士の来訪や聖母像も設置されています。まるで瓢箪のような形をした2つの塔から時を告げる鐘が響き渡る音色も魅力的です。
聖カストーア教会
コブレンツの中で、最も古い教会です。836年にトリーア大司教によって建てられたといわれています。2つの塔が聳える現在の建物は、1160~1208年にかけて修復されたもので、14~15世紀の貴重な美術品も展示されています。
バルドゥイン橋
モーゼル川にかかる、バルドゥイン大司教の統治時代の1332年に建設された石橋。当時はコブレンツにはこの橋しかなく、アーチ形の橋はかつての面影を今に伝えています。
また、この橋をエーレンブライトシュタイン城塞から眺めると、ひときわ美しく見えるのでお勧めです。
レーア通り
駅から北方向に通るメイン通り。近代的なビルや大型商店が並び活気のあるスポットです。ファストフード店も木組みの建物で、日本とは違う風景やお店に並ぶアイテムを見ながら散策するだけでも存分に楽しめます。
ミュンツ広場
「小銭広場」という名前を持つ、もともとは貨幣の鋳造所があった広場。ハプスブルク家の外装としてウィーン会議で活躍した、オーストラリアの宰相となったメッテルニヒ侯爵が生まれた古い木組みの「メッテルニヒ・ハウス」があり、中世のコブレンツの雰囲気を感じられます。
選帝侯の城
かつてローマ軍の城砦があった場所に建てられた、トリーア選帝侯の宮殿。1944年に破壊されましたが1950~1951年に再建されています。
現在も美しい庭園があり、庭園内には遊具もあり市民の憩いの場となっています。現在は市庁舎となり、建物の内部見学はできません。
ワイン・ドルフ
フランス風のライフスタイルとドイツ的な伝統が交錯する居心地の良いワイン酒場。選帝候の城の南側の橋のたもとにあり、フラムクーヘンというドイツ風ピザが人気です。美味しいワインと郷土料理をぜひ味わってみてください。
その他
他にも州立博物館やシェンゲルの泉、聖母教会(コブレンツ)の塔が見えるプラン広場など見どころ満載の町です。
まとめ
4つの丘から成る小さな町です。対岸にあるエーレンブライトシュタイン城塞から見るコブレンツ市街や雄大なライン川の眺めを堪能できます。
「コブレンツ」のデータ
国名 | ドイツ |
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世界遺産名 | ライン渓谷中流上部 |
名称 | コブレンツ |