春日山原始林
(古都奈良の文化財)
春日山原始林は奈良県奈良市の東方にあり、古都奈良の文化財のひとつとして世界遺産に登録されました。
標高は498m、約250haの広さがあり、伐採や災害にあっておらず、人手が加えられていない自然のままの林です。
古来より春日大社の神域とみなされており、841年(承和8年)からは狩猟と伐採が禁じられました。自然に対する信仰と日本人の自然観が結びついた結果、この姿で保存されてきたという経緯があるため、文化遺産としての登録となっています。
樹木の種類は、常緑広葉樹(カシやシイ)の暖帯林が多くを占めますが、蔓性植物やシダ植物、温帯性や寒帯性の植物も混じっており、およそ800種の植物が見られます。昆虫や鳥類も多数生息しています。
16世紀に豊臣秀吉によるスギの木1万本の伐採があったり、台風災害からの回復のために補植を行ったりしているので、厳密には原始林ではないのですが、市街地に近い所のこのような原生林があるのはとても珍しく、学術的にも非常に価値が高いとされています。同時に奈良の景観保護にもなっています。
遊歩道が設置されているので、四季折々の植物をハイキングしながら楽しむことができます。特に紅葉の季節はキレイですよ。
「春日山原始林」のデータ
国名 | 日本 |
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世界遺産名 | 古都奈良の文化財 |
名称 | 春日山原始林 |