フィラエ神殿(イシス神殿)
(アブ・シンベルからフィラエまでのヌビア遺跡群)
フィラエ神殿(イシス神殿)は、1979年に世界文化遺産に登録されたエジプトの世界遺産「アブ・シンベルからフィラエまでのヌビア遺跡群」の構成資産のひとつです。
フィラエ神殿(イシス神殿)とは
イシス神殿は、古代エジプトの神オシリスの妹であり妻でもある女神イシスに捧げられた神殿で、紀元前3~紀元前4世紀のプトレマイオス朝時代に建てられました。神殿の壁面には、神々の姿を描いたレリーフが残っており、ナイルの水源の図など女神イシスの神性を表すレリーフもあります。
女神イシスは、古代ローマ帝国の皇帝やローマ人たちも崇敬される存在でした。それを表すかのように、イシス神殿があるフィラエ島には、ローマ帝国のアウグストゥス、トラヤヌス、ハドリアヌスなど歴代の皇帝がキオスク、塔門などが残っています。
イシス神殿も、他のヌビアの遺跡群同様、アスワン・ハイ・ダム建設計画によって水没する運命にありました。移築前、イシス神殿のあったフィラエ島は、イシス女神の聖地であり「ナイルの真珠」と称えられる美しい小島でした。現在、イシス神殿のある島は、フィラエ島に地勢がよく似たアギルキア島。ユネスコは、移築に際して島の環境をフィラエ島とそっくり理に再現し、島の名前も「フィラエ島」と改名しました。
「フィラエ神殿(イシス神殿)」のデータ
国名 | エジプト |
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世界遺産名 | アブ・シンベルからフィラエまでのヌビア遺跡群 |
名称 | フィラエ神殿(イシス神殿) |