トリーアの皇帝浴場(カイザーテルメ)
(トリーアのローマ遺跡群、聖ペテロ大聖堂及び聖母マリア教会)
2000年もの歴史を持つドイツ最古の町として知られるトリーアには、ポルタ・ニグラをはじめ、ローマ時代の遺跡が街のあちこちに散在しています。価値有るローマ遺跡の中でも、4世紀に造られた皇帝の浴場も見逃せないスポットです。
トリーアの皇帝浴場は、1986年にトリーア大聖堂(聖ペテロ大聖堂)や聖母マリア教会と共に世界遺産に登録されています(トリーアのローマ遺跡群、聖ペテロ大聖堂及び聖母マリア教会)。
古代ローマ時代の共同浴場「皇帝浴場」
ローマ人は浴場を造る技に長けていることが有名で、モーゼル川沿いにもバルバラテルメン大浴場跡をはじめ多くの公衆浴場が造られています。
コンスタンティヌス帝の時代につくられた巨大浴場です。宮殿の東端に造られていますが、現在は浴場の跡が残っているだけです。ローマ市街の南端に皇帝カラカラが、212年から216年にかけて造ったカラカラ浴場に次いで、公共浴場の中では屈指の大きさを誇っています。
幅は145m、長さ260mという広さの敷地内に、熱水浴、温水浴、冷水浴の各浴室が並び、列柱で囲まれた運動場もあったようです。現在は、浴槽の一部とファサードにあるアーチ状の窓を持つ壁面、地下通路などが見学できます。
コンスタンティヌス帝がビザンティウム(現イスタンブル)に、都を移したために一度も使用されたことがなかったといわれています。
「トリーアの皇帝浴場(カイザーテルメ)」のデータ
国名 | ドイツ |
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世界遺産名 | トリーアのローマ遺跡群、聖ペテロ大聖堂及び聖母マリア教会 |
名称 | トリーアの皇帝浴場(カイザーテルメ) |