ホーエンザルツブルク城
(ザルツブルク市街の歴史地区)
オーストリアにあるザルツブルクは、塩の交易で栄えた街で、ザルツは「塩」、ブルクは「城」を意味しています。ザルツブルク市街の歴史地区において、シンボルとなっているのが、ホーエンザルツブルク城です。
ホーエンザルツブルク城の建設
メンヒスベルクの丘にあるホーエンザルツブルク城は、1077年に神聖ローマ皇帝ハインリヒ4世とローマ教皇グレゴリウス7世の間に起きた聖職叙任権闘争後、教皇派の大司教ゲープハルト・フォン・ヘルフェンシュタイン1世がドイツの大公に侵攻された際に隠れ家とするために建設しました。建設以来、様々な領主によって拡張と軍備強化が繰り返され、15世紀までには、堡塁や塔、武器庫を備える要塞となりました。
豪華絢爛なホーエンザルツブルク城内部
やがて、15世紀後半に大司教となったレオンハルト・フォン・コイチャッハによって、城塞内部に居住空間が造られ、厳めしい外観からは想像がつかないほど豪華絢爛なものへと改装されました。中でも「黄金の小部屋」のゴシック様式の暖炉は、見ごたえ抜群です。暖炉の周りは、色彩豊かな陶器で覆われ、花や鳥、聖母マリアやキリストなどが描かれています。これらは、地元の陶器職人が腕を振るった傑作です。
また、城内には、モーツァルトのオペラ「魔笛」に登場する人形などが展示されているマリオネット博物館や大司教コイチャッハによって建てられた後期ゴシック様式のゲオルグ教会などがあります。
現在、ホーエンザルツブルク城へは、ケーブルカーもしくは歩いて行くことができます。城からは、ザルツブルク市街を一望でき、また背後にはアルプスの山々の美しい風景が広がっており、素晴らしい絶景を堪能することができます。
「ホーエンザルツブルク城」のデータ
国名 | オーストリア |
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世界遺産名 | ザルツブルク市街の歴史地区 |
名称 | ホーエンザルツブルク城 |