別邸ファルケンルスト
(ブリュールのアウグストゥスブルク城と別邸ファルケンルスト)
別邸ファルケンルストはシュロス庭園を抜けた後、ファルケンルスター・アレーという並木道を約1km行った所にある、タカ狩りのために1740年に建てられた小さな宮殿です。
別邸ファルケンルストは、アウグストゥスブルク城とバロック様式の庭園と共に、1984年にユネスコ世界文化遺産に登録されています(ブリュールのアウグストゥスブルク城と別邸ファルケンルスト)。
狩猟用の別邸の宮殿
鬱蒼とした森の中に建つ美しい白亜の宮殿。タカ狩りをはじめ狩猟が大好きだったアウグスト大司教が、狩りの時に使った別邸です。アウグストゥスブルク城と同じく、ミュンヘンの建築家フランソワ・ド・キュヴィイエが指揮し、1729~1740年という短い期間で造ったものです。
別邸ファルケンルスト内部
1階と2階の部屋の配置が同じになっており、2階は大司教が使い、1階は来客が使うためのものです。中でも1階の「漆の間」は必見で、豪華な装飾と調度品が置かれています。この頃のヨーロッパの社交会では東洋の異国趣味が流行っていました。当然大司教も傾倒し、この別邸はロココ様式とシノワズリが共存しています。
壁にかかる中国茶碗を持った大司教の肖像画も飾られています。また、はめ込み式の漆の壁画も魅力的です。中国風の絵と、ロココ調の派手な装飾のコラボはアンバランスですが、なぜか豪華に感じます。
また吹き抜けになった階段の壁のタイルには、全てタカ狩りの様子が描かれています。当時の様子を語るものとして見る価値ありです。
別邸ファルケンルストのまとめ
宮殿や手の込んだ庭園に比べとてもシンプルなイメージの別邸です。ここを訪れると、アウグスト大司教は優秀だったといわれています。10kmも20kmも飛ぶという素晴らしいタカを使って狩りを楽しんだ姿が目に浮かんでくるようです。馬に乗ってさっそうとした姿を想像するのも素敵ですね。
「別邸ファルケンルスト」のデータ
国名 | ドイツ |
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世界遺産名 | ブリュールのアウグストゥスブルク城と別邸ファルケンルスト |
名称 | 別邸ファルケンルスト |