シャンボール城
(シュリー=シュル=ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷)
フランス中部のロワール渓谷には、ルネサンス期に貴族が競うように建てた大小300以上もの城館が点在しています。
シャンボール城の建設
その中の1つシャンボール城は、ロワール川支流のコッソン川に面した場所に、1519年フランソワ1世の命により建設が始まりました。彼の死後、1539年に後を継いだアンリ2世によって増築され、ルイ14世の命で再度改修され、1685年にようやく完成します。完成した城は、総敷地面積5500万㎡、建物の規模は幅156m、奥行き117mあり、440以上の部屋と365の煙突を持つロワール川流域の城の中で最大のものとなりました。
シャンボール城の外観と内部
また、中世フランスの伝統的な建築様式とイタリアから伝えられた古典様式が混在し、四隅に円形の主塔を配したシンメトリックな外観は、ロワール渓谷にあるどの城よりも優美で、フランス・ルネサンス期の代表作ともいわれています。
ランタン塔の「二重螺旋階段」
シャンボール城の最大の見どころといえば、城の中央にあるランタン塔の「二重螺旋階段」です。上る人と下りる人が、すれ違うことがないように設計されており、当時フランスに滞在していたレオナルド・ダ・ヴィンチによるものではないかと推測されています。屋上からは、広大な庭園とフランソワ1世が狩猟場として好んだソローニュの森を見渡すことができます。
ロワール渓谷には、シャンボール城だけでなく、ブロワ城、アンボワーズ城など、たくさんの城館が世界遺産として登録されています。それぞれが持つ歴史、文化など共通点を探っていくのも面白いと思います。
「シャンボール城」のデータ
国名 | フランス |
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世界遺産名 | シュリー=シュル=ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷 |
名称 | シャンボール城 |