聖ドムニウス大聖堂

クロアチアの世界遺産「ディオクレティアヌス宮殿があるスプリトの歴史的建造物群」に含まれている聖ドムニウス大聖堂。

ペリスティル広場の東側にある八角形のロマネスク様式の大聖堂です。スプリットの守護聖人ドムニウスが祀られています。ディオクレティアヌス宮殿内では一番見応えのある建物です。

聖ドムニウス大聖堂の歩み

聖ドムニウス大聖堂は当初ディオクレティアヌス帝自身の霊廟として建てられ、ここに埋葬されました。

彼はローマ皇帝時代にキリスト教徒の国政に対する反抗などから警戒心を抱き、303年に最後で最大の迫害を行いました。キリストの書物を焼き払い、教会の財産を没収し、1000人余りもの人々を処刑しました。

そして、彼はキリスト教徒から最も憎まれるローマ皇帝となりました。

彼の死後313年にミラノ勅令によりキリスト教が公認され、7世紀中ごろに霊廟は壊され大聖堂に改装されました。その時に彼の石棺を撤去し海に投棄したといわれています。

その代わりに彼の迫害により殉教したサロナの司教ドムニウスの棺と祭壇がおかれると同時にドムニウス司教はスプリットの守護聖人となりました。

これによりこの大聖堂の名前は聖ドムニウス大聖堂とつけられたのです。

聖ドムニウス大聖堂の見どころ

24本の柱に囲まれるようにして建つ大聖堂の外観はシンプルですが、内部はロマネスク・バロック・ゴシックなど様々な様式で造られ豪華で荘厳な雰囲気です。

柱が支える丸い天井にはかつてモザイク画が描かれていましたが、今では消えています。4つの祭壇と数々の彫刻が特徴的で、貴重な宗教美術品が多く展示されています。

貴重なディオクレティアヌス帝の壁レリーフ

8本のコリント式の柱が円形に並べられその上に小さな柱がのり、柱の上の壁には唯一ディオクレティアヌス帝とその妻プリスカらしき人物のレリーフが残っています。皇帝の肖像画などはことごとく壊され、わずかしか残っていないのでとても貴重なものです。

木のドア

大聖堂の入口には1214年に造られた、オーク材のドアが残されています。クルミの木の上に樫の板でキリストの生涯を描いた新約聖書の28シーンのレリーフが装飾されており、ロマネスク様式彫刻の傑作と言われています。

祭壇

大聖堂内部には4つの祭壇があります。それぞれに特徴があり壮麗でとても魅力的です。

photo credit: Croatia-01253 via photopin (license)

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1685年~1689年に造られた正面にある主祭壇は、金色に光り豪華な雰囲気です。アーチ部分にも12枚の小さな絵画があり金で縁どられています。

シベニクの聖ヤコブ大聖堂の建築家「ユーライ・ダルマティナッツ」が作成した、白い石灰岩の祭壇です。聖ストシャに捧げるために作った祭壇は優れたものとして評価されています。

また、聖歌隊席には木製の精緻な彫刻が施されています。

鐘楼

大聖堂に寄り添うように建つ鐘楼は、13~16世紀にかけて造られた高さ60mのロマネスク様式の塔で173段の階段が備わっています。

スプリットのランドマークとされ、展望台へ上ると360度のパノラマが広がり東西南北どの方向から見ても絶景です。特に午前中が順光になるので、写真を撮るなら早めに訪れることをおすすめします。

宝物殿

聖ドムニウスの聖遺物やイコン、金銀細工、写本など様々な年代の宗教美術品が収められている宝物殿。歴史を語る宝物がずらっと展示されています。

クリプト

聖ルチアを祀る地下礼拝堂も見どころのひとつ。聖ルチアもディオクレティアヌス帝の迫害により殉職した聖人の一人で、光を司り、目を患っている人の守護神とされています。

まとめ

小さな大聖堂ですが言葉を失うほど美しく魅力的です。荘厳な雰囲気と共にレリーフや祭壇など、優れたものが多く見応えがあります。

また、スプリットはジブリ作品の「魔女の宅急便」や「紅の豚」のモデルとなっています。オレンジ色の屋根がとても印象的なのですぐに思い出せるはず。「アドリア海の真珠」と呼ばれる美しい街並みとアドリア海の絶景を心ゆくまで楽しんでください。

「聖ドムニウス大聖堂」のデータ

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国名 クロアチア
世界遺産名ディオクレティアヌス宮殿があるスプリトの歴史的建造物群
名称 聖ドムニウス大聖堂
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