農夫の家
(アランフエスの文化的景観)
「農夫の家」の概要
アランフエス王宮庭園の1つ「王子の庭園」の東の端にある、農夫が所有していた土地に建てられた離宮が農夫の家。1803年にカルロス4世が、狩りや保養目的でフランスのヴェルサイユ宮殿を模して作らせた狩猟館です。王宮と豪華さは同じですが、保養に使われていただけあり清閑な雰囲気が漂っています。
農夫の家の外観は質素ですがアランフエス王宮と同じ新古典様式で、フランスのロココ調スタイルの装飾が印象的で、床が大理石で作られているなど贅を尽くした装飾がされています。(大理石の床はオリジナルです。)中でも、「マリア・ルイサ王妃の間」に飾られるスペインの97ヶ所の風景を描いた刺繍が壁いっぱいに張り巡らされた壁は必見です。
贅を尽くした装飾が施された内装
建物の玄関に当たる部屋は青い装飾が施され、涼しげで落ち着いた空間です。彫刻の回廊には古代ギリシア人の胸像が置かれ、金、プラチナ、ブロンズの象眼で飾られた「プラチナの間」、舞踏のホールも豪華絢爛で、かつてのブルボン家の繁栄ぶりを垣間見ることができます。
また、カルロス4世は、時計のコレクターとしても知られています。1804年にフランスから運ばれた「トラヤヌスの柱時計」と呼ばれる巨大な時計も見る価値ありです。
まとめ
ブルボン王朝の贅を尽くした芸術品の数々はどれを見ても煌びやかで見る者の目を引き付けます。各部屋は豪華に飾られていますが、ひとつひとつの部屋には個性があり統一感が見られます。フランス革命後のフランスから取り寄せた絹や羊毛の装飾などもあり、感慨深いものがあります。
「農夫の家」のデータ
国名 | スペイン |
---|---|
世界遺産名 | アランフエスの文化的景観 |
名称 | 農夫の家 |