カッパドキアの岩窟群
(ギョレメ国立公園とカッパドキアの岩窟群)
トルコの首都アンカラの南東約280km、標高1000mを超える高原地帯にあるカッパドキアでは奇岩群がなんとも不思議な景観を創りだしています。ここは「ギョレメ国立公園とカッパドキアの岩窟群」として世界遺産に登録されています。
カッパドキア 奇岩の形成
カッパドキアにこのような独特な風景が誕生したのは、有史以前のことです。カッパドキアの東にあるエルジェス山と南西のハサン山で、300年前、大噴火が起きました。どちらも3000mを越える山です。
その際、火山灰と溶岩が大量に堆積し、凝灰岩や玄武岩などの地層が形成されました。その後、柔らかい凝灰岩が風雨によって浸食された結果、固い溶岩を頂く様々な形の奇岩の林が出来上がりました。
洞窟居住、植民都市の建設
凝灰岩は掘削しやすかったため、この一帯では、早くから洞窟居住が発達しました。紀元前4000年頃にはすでに岩を掘って住みつく人びとがいたと言われています。紀元前1900年頃になると、アッシリア商人がここに植民都市を建設しました。
その後、ローマ帝国の支配を受け、3世紀半ばに帝国のキリスト教徒弾圧が始まると、迫害を避けるために岩山をさらに掘り進め、修行の場や居住としました。
大自然と人間によって育まれた驚異の景観は、今も奇岩群が風雨に浸食され、日々その姿を変えていると言います。
「カッパドキアの岩窟群」のデータ
国名 | トルコ |
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世界遺産名 | ギョレメ国立公園とカッパドキアの岩窟群 |
名称 | カッパドキアの岩窟群 |