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カンタベリー大聖堂



カンタベリー大聖堂はイングランド南東部ケンタッキー州のカンタベリーにある、約1400年の歴史を誇る英国国教会の総本山の大聖堂。1070年から1089年の間に建てられたイギリス初のゴシック様式建築で二重内陣式大聖堂です。その後何度か修復・増築が行われ、東西に祭室、翼廊、修道院や図書館なども設置されています。一歩門をくぐると周囲の喧騒が嘘のように静寂な雰囲気に包まれています。大聖堂の敷地の総面積は18.17 haあるそうで、カンタベリーの街の5分の1の広さといわれています。

カンタベリー大聖堂の歴史

カンタベリーは597年にキリスト教の布教がはじまりキリスト教の一大巡礼地となり、英国最大の巡礼地となりました。597年にローマ教皇から派遣された初代カンタベリー大司教(アウグスティヌス)が602年に大聖堂の前身を創建し11世紀に完成しました。その後火事で焼失しましたが、12~16世紀に再建されています。1070年~1180年にかけてはロマネスク様式、1379年から1503年はゴシック様式で造られ、その他にもバロック様式など色々な建築様式を見ることができます。

16世紀にはヘンリー8世の離婚問題がこじれローマ教会と決別しました。英国国教会が設立されてからは総本山としての役割を担っています。

また大聖堂最大の事件、1170年に起きた大司教、トマス・ベケットの暗殺は特に有名です。聖職者特権を巡って当時の国王ヘンリー2世と衝突し、国王の軽はずみな言葉が原因で4人の騎士によって大聖堂内で暗殺されました。ベケットは死後3年という異例の速さで聖人となっています。また、彼の遺骨に祈りを捧げると重篤な病気や怪我が治癒するという様々な奇跡が起こり、病を治す力があると崇拝されています。

現在はイギリス屈指の巡礼地として賑わい、英国教会の中ではソールズベリ大聖堂と並び最も格の高い大聖堂としての地位を築いています。

中世の面影を残すカンタベリー大聖堂の見どころ

カンタベリー大聖堂は、総本山の名に恥じない壮麗で荘厳かつ重厚さを漂わせている歴史的建造物です。何世紀にも渡り大規模な増改築が行われた大聖堂は、建設当時よりも厳かな姿で人々を圧倒させています。

16世紀に造られたバロック様式の入場ゲートであるクライストチャーチ門には、無数の天使がキリストを囲む装飾や紋章が印象的です。

カンタベリー大聖堂の外観

門をくぐると通りの喧騒が嘘のように穏やかな空間が広がります。緑の芝に囲まれた大聖堂は荘厳で息を飲むほど美しく聳えています。火災で焼失した大聖堂の再建にはフランス出身のギヨーム・ド・サンスが主任建築家として選ばれました。東側(後陣・内陣)は1174年~1180年に初期ゴシック様式で造られています。英国初のゴシック建築で、重厚にして垂直性を感じさせるゴシック様式は当時としては斬新な物でした。ギヨームは足場からの落下による大怪我で建築途中で退任し、その後イギリス人に引き継いでいます。

西側(身廊・側廊・拝廊)は1379年~1503年に後期ゴシック様式で建てられています。とても綺麗に作られたイギリス式ゴシックの建物は他では見られない程の美しさです。

また、大聖堂のシンボル的存在で約80mの高さを誇るベル・ハリー・タワーは、イギリス式ゴシック建築の高い塔で威厳ある姿がとても魅力的です。

カンタベリー大聖堂内部

photo credit: The Nave via photopin (license)

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大聖堂の内装も美しいことで知られています。天井が高く壮大なホールには細かな装飾と白く巨大な柱など石造の重厚感がとても印象的です。特にアーチ型の天井はファン・ヴォールトと呼ばれる構造で、複雑かつ繊細なリブ・ヴォールトが施され見応え有りです。

歌隊席の入口は大理石で造られています。ミサの時には聖職者たちが座り、高さはありませんが重厚な雰囲気が漂っています。聖歌隊席からアプスにかけての天井の精巧なディテールも見ものです。また、床にも美しいモザイク画が施されています。

通廊に沿って多くの墓があり、外側にある小さな礼拝堂には聖職者や王族が埋葬されています。本堂奥のトリニティーにある、礼拝堂は巡礼者たちが最後に礼拝する神聖な場所です。礼拝堂の床の中央にある1本のロウソクの下にはベケットが埋葬されています。

ステンドグラス

カンタベリー大聖堂|カンタベリー大聖堂、聖オーガスティン修道院及び聖マーティン教会

中世に作られたステンドグラスも必見です。大聖堂の窓のほとんどがステンドグラスで飾られいます。「聖書の窓」と呼ばれる聖書の物語が描かれたステンドグラスは、壮麗な光を放ち、色使いの美しさには目を見張るものがあります。中世には聖書の部数が少なく、文字が読めなかった一般人に聖書の内容を伝える役割も果たしていました。また、ベケットが祀られた礼拝堂周囲のステンドグラスにはベケットの生涯が描かれています。非常に高い位置まで設置され天井にまで届くかのようなさまは圧巻で見応えがあります。

地下聖堂

大聖堂の中でも最も古い12世紀に造られたノルマン様式地下聖堂。「聖母マリアの礼拝堂」や宗教史上の重要人物であるトマス・ベケットの、大理石の柱脚を持つ聖廟を見ることができます。精巧な装飾とロウソクの灯りがともる静かな空間には心が癒されます。

身廊

列柱が空に向かってそびえる約157mの身廊は、パーペンディキュラー様式で高いアーチ状の天井と林立した柱が美しく神聖な雰囲気が漂っています。また、手造りの繊細なディテールの装飾が施され壮麗な雰囲気に包まれています。

また、中庭を巡る大回廊の天井には無数のイングランドの紋章が装飾されています。

絵に描いたように美しい庭園も見どころのひとつです。芝や木々の美しさはもちろん空にはカモメが飛び、海の近くに位置していることも感じられます。

その他

英国の歴史に関心がある方は、大聖堂の図書館を訪れてみるのもおすすめです。(事前予約要)英国屈指の歴史的なコレクションを見ることができ、14 世紀に書かれた書物などは特に必見です。1400 年前の音楽の伝統を受け継ぐ美しい聖歌隊も有名で、演奏に耳を傾けると、大聖堂の歴史が蘇ってくるようです。

photo credit: Four Swords via photopin (license)

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教会建築の美しさに加えて、展示品、歴史を物語る3本の剣など、教会全てが見どころといっても過言ではない空間となっています。

まとめ

英国国教会の総本山だけあり威厳に満ちたカンタベリー大聖堂は一生に一度は絶対に訪れてみたいスポット。様々な歴史的事件の舞台となった大聖堂は奥深く、教会建築の移り変わりも見ることができ、知れば知るほど魅力的な大聖堂の虜になること間違いなしです。ガイド付きツアーも開催され、建物の歴史に関する逸話やステンドグラスに描かれた背景の意味などを聞くことができます。日本語の案内パンフレットがあり、宗教都市カンタベリーの中心部に位置しているのでアクセスも抜群です。ぜひ訪れてみてください。

イギリスの世界遺産 カンタベリー大聖堂、聖オーガスティン修道院及び聖マーティン教会

 

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