ネズミ城(トゥルンベルク城)
(ライン渓谷中流上部)
ライン川の右岸に築城されたお城。実名はトゥルンベルク城。現在はガイドツアーのみ、内部見学が可能です。
ネズミ城(トゥルンベルク城)の成り立ち
1353から1388年にトリーア大司教ベームント2世によって建てられたお城です。当時のお城の中でも近代的で技術的にも、とても優れた建物でした。
左岸ではこの頃カッツェネルンボーゲン家のラインフェルス城が税徴収を強固に行っていました。対岸の右岸で確実に税を取り立てる城として建てられています。クーノ2世が大司教に就任した1362年にはほぼ完成に近づきましたが、1388年に死亡するまで増築が続けられました。
15から16世紀にはナッサウ家によって支配されていました。代官の居所で17世紀の初めまでは堅固な山城といわれ、戦火を逃れています。17世紀に一度占拠され、城内には最新の防衛設備を備えましたが、1806年にナポレオン軍に爆破されてしまい廃墟化したといわれています。無主の城となった後は競売にかけられ、石など城の一部が他の建築物に転用されたようです。
1898年にケルンの建築家ヴィルヘルム・ゲルトナーが所有者となり1900から1906年にかけて再建されましたが、第二次世界大戦で再び破壊されたようです。現在は個人所有のお城となっています。
城の建物を楕円形に囲む基壇のような取り巻く石垣が特徴です。
ネズミ城と呼ばれる訳
1393年にラインフェルス城の対岸にカッツェネルンボーゲン伯が、ネズミ城と同じ右岸にノイカッツェネルンボーゲン城(略してカッツ城、ネコ城)を築きました。すぐ隣に建てられたため、“まるでネコとネズミがスパイをし合っているよう” と「ネズミ城」と「ネコ城」というニックネームがついたのがはじまりです。そこには猫城より一回り小さいネズミ城の姿が、“猫に見据えられて立ちすくむ鼠みたい”という皮肉も込められていたようです。
まとめ
個人所有のお城ですがツアー見学が可能となっています。中では貴重な家具や貴重なコレクションが展示され興味深いスポットとなっています。
ネズミ城とネコ城セットで訪れてみてください。
「ネズミ城(トゥルンベルク城)」のデータ
国名 | ドイツ |
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世界遺産名 | ライン渓谷中流上部 |
名称 | ネズミ城(トゥルンベルク城) |