ゾーネック城
(ライン渓谷中流上部)
ライン川左岸にある、ライヒェンシュタイン城の次に見えてくる城です。現在は、国有化され博物館となり、ガイドツアーのみで内部見学ができます。狭い道路や細い階段などが迷路みたいで楽しいスポットです。
ゾーネック城の成り立ち
ライヒェンシュタイン城の守護城として、11世紀にコルネリミュンスター修道院によって建てられた城です。ここも城を巡ってさまざまな戦いがあり、盗賊騎士の巣窟になってしまったお城です。盗賊を一掃した神聖ローマ皇帝ルドルフ1世により焼き払われ、城は1282年についに落城しました。
その後1350年にマインツ大司教の領地となり再建されましたが、1689年のフランス軍の攻撃で打撃を受けて廃墟となったといわれています。
1825年に後にプロイセン王フリードリッヒ皇太子が買い取り、狩猟城への改装計画を立てました。1843年から修復工事が始まったものの、1848年の3月革命などにより、工事が難航したため狩猟城になることはありませんでした。1861年にネオゴシック様式の城として工事は完成しましたが、同年にフリードリヒ・ヴィルヘルム4世はこの世を去っています。
第一次世界大戦後の1918年に城は国有化され、第2次世界大戦後はラインラント・プファルツ州が城や古美術品の保護、管理を引き継ぎました。現在に博物館として多くの人に歴史を語っています。
博物館
当時の絵画や貴重な家具を見物する事ができます。城の中は撮影不可ですが、19世紀のオリジナルの床や、暖炉と美しい絵が魅力的なダイニングルーム、2階にある王妃の居室や寝室、書斎などを見学できます。
また、豪華な広間には王の肖像画が飾られ、どこから見ても王が自分の方を見ているように見える画法で描かれ威圧感を感じます。また、別の部屋にはケルン大聖堂の絵も飾られ美術好きの方も楽しめます。
王妃の使っていた道具箱や家具、クッションなどやぶれたものをそのまま展示しているのも魅力的です。
まとめ
ライヒェンシュタイン城とほぼ同じ運命を辿った城です。ちょっと悪いイメージがなんだか小説の中の一説みたいで想像を掻き立ててくれるお城です。
中腹の険しい岩壁の上に建つお城をライン川から見ると、1010年からゾーン森に聳え立つ美しい姿に感動を覚えます。
「ゾーネック城」のデータ
国名 | ドイツ |
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世界遺産名 | ライン渓谷中流上部 |
名称 | ゾーネック城 |