バース寺院
(バース市街)
バース寺院はイギリスにある温泉の湧く町バースの中心地に位置する、街のランドマークとして有名な寺院。676年にベネディクト派修道院として創建され、修道院からはじまり廃墟同然となった危機など様々な困難を乗り越えた複雑な過去を持つ寺院です。荘厳な中世の教会は、絵姿のように美しく悠々たる姿はとても魅力的です。973年には初の統一イングランド王のウェセックスのエドガー王の戴冠式も行われた歴史的にも重要な教会です。
中世最高傑作の教会建築「バース寺院」
バース寺院は1090年にはロマネスク様式の大聖堂に建て替えられています。現在は1499年に司教オリヴァー・キングが再建したチューダー朝様式の建物が主となっています。バース寺院の美しさのひとつに挙げられる黄味がかった色合いは、バースで採れるバース・ストーンが使われているからです。石造り独特の硬さはなく柔らかさを感じ、陽の光に照らされ黄金色に輝いています。「花の街」と呼ばれるバースの街に点在するバース・ストーンの建物の中でもひときわ美しい姿を誇っています。
印象的な装飾が施され、寺院の西側のファサードにある大窓の両側には「ヤコブの梯子」と呼ばれるキング司教が夢で見た天使が装飾されています。階段を上り下りする天使たちは今にも落っこちそうな天使がいたりと愛嬌たっぷりです。天使の両側には十二使徒の像や、大窓の上には三位一体を表す像があり天使が歌う姿も魅力的です。
扇形の天井は必見!
内装の美しさにも定評があります。最大の見どころはパーペンディキュラー様式の天井です。イギリス式後期ゴシック様式の特徴的なファン・ヴォールトが使われています。床から垂直に柱が伸び、華やか開いた繊細なアーチ状の曲線がとても魅力的。石の花が咲くように柱が天井で交錯する姿は必見です。
バース寺院の壮麗なステンドグラス
明るい雰囲気の内部はステンドグラスの窓が多いのも特徴です。色彩の鮮やかさは見事で、中でも西端にある大きな窓には旧約聖書のシーンが56枚のステンドグラスに描かれています。天井まで届く大窓はエリザベス朝時代の人々から「西の證明」と呼ばれ親しまれていたいようです。
他にも北側の窓には973年に行われたウェセックスのエドガー王の戴冠式の様子も描かれています。珍しいノルマン風のアーチが用いられているのも見ものです。
バース寺院 その他の見どころ
北側の翼堂には1996~1997年に再建されたパイプオルガンがあります。祭壇を囲う鉄格子を覗くとかつてのノルマン教会の石柱の基礎部分や祭壇奥には1710年に設置された洗礼盤も見ることができます。
南側の翼堂には清教徒革命時に議会派の将軍だったウィリアム・ウォーラーの夫人ジェインのお墓があり、西側の壁には18世紀前半の儀典長としてバースの発展に尽力したリチャード・ナッシュの記念碑もあります。
まとめ
日本語パンフレットがあるで、巨大なゴシック様式のバース寺院を心ゆくまで堪能することができます。ショップで申し込めるツアー(有料)では天高くそびえる鐘塔にも行くことができます。バースの市街を見渡すことができ、鐘を鳴らすこともできます。
壮大で細かい装飾や大きなステンドグラスからは優しい光が降り注ぎ安らかな気持ちになれる空間です。また、ライトアップされた寺院は優美な姿を見せ美しく輝きとても魅力的です。教会建築や装飾に興味がある方はぜひ訪れて、その魅力的な姿を見て感動に浸ってください。
「バース寺院」のデータ
国名 | イギリス |
---|---|
世界遺産名 | バース市街 |
名称 | バース寺院 |