アルハンブラ宮殿

スペイン南部、アンダルシア地方シエラネバダ山脈の麓にあるアルハンブラ宮殿は、イベリア半島で続いたイスラム支配終焉の場所です。アルハンブラとは、「赤い城」を意味し、赤砂岩で造られた城壁が夕陽によって赤く染まって見えたからとも、増築工事の際、かがり火を夜通し焚いたことから建物が赤く見えたからなど諸説あります。

ナスル宮殿

photo credit: Alhambra via photopin (license)

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アルハンブラ宮殿内において、中心をなすのがナスル宮殿です。ナスル宮殿は、アルハンブラ宮殿全体の無骨な外観からは想像もつかないほど、内部には幻想的な世界が広がっています。

壁を彩るアラベスクには、木々や花々、アラビア語の詩やことば、コーランの一節が模様として刻まれ、各部屋には、大理石の床や透かし彫りの窓、天井にはムカルナス(乳石飾り)と呼ばれる氷柱のような装飾が施されています。

ナスル宮殿は、メスアール宮、コマーレス宮、ライオン宮の3つの宮殿からなる王宮です。

メスアール宮

photo credit: Alhambra via photopin (license)

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メスアール宮は、宮殿内への入口となるところで、ここでは、裁判や会議などが執り行われていました。

コマーレス宮

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コマーレス宮は、王が公務の行う場でした。正面には、アラヤヌス(天人花)の中庭があり、中央の池はシエラネバダ山脈の雪解け水で満たされています。水鏡となった水面には、コマーレス宮の塔が揺らめいています。これは、水面にコマーレスの塔が映るように設計されたものです。

ライオン宮

アルハンブラ宮殿 (2)王の居住空間として建設されたライオン宮は、宮殿屈指の美しさを誇るライオンの中庭が有名です。中庭には、水路が十字に走り、中央には12頭のライオンによって支えられた噴水があります。12頭のライオンの口からは水が流れ、その水は水路を通じて四方の部屋へ運ばれていきました。この噴水は水の供給だけではなく、かつては水時計の役割も担っていたといいます。

その他、アルハンブラ宮殿内には、ナスル宮殿の他に、アルハンブラで最も古い部分であり、軍事施設があるアルカサバ(城塞)やアルハンブラ陥落後の16世紀に建てられたカルロス5世宮殿などがあります。

約800年間続いたイスラムの支配は、1492年アルハンブラ宮殿の無血開城により終焉を迎えました。イスラム最後の王ボアブディルは、栄華のシンボルであったアルハンブラ宮殿を去るとき振り返って涙したといいます。

「アルハンブラ宮殿」のデータ

   
国名 スペイン
世界遺産名グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン地区
名称 アルハンブラ宮殿
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