昌徳宮

昌徳宮(チャンドックン)は、韓国のソウル特別市にある李氏朝鮮の宮殿です。1997年、世界遺産に登録されました。

昌徳宮の歴史

昌徳宮は、1405年、李氏朝鮮の太宗の時代に、景福宮(キョンボックン)の離宮として建設されました。

1592年の文禄の役により、一帯の治安が乱れ、民衆による略奪と放火が起きました。そのため建物が焼失してしまいましたが、1615年に再建され、以降約270年間、朝鮮王朝で王が最も長く居住した宮殿となりました。

1868年に景福宮が再建されると、再びここは離宮となりますが、1907年に純宗が大韓帝国皇帝となると、皇帝の宮殿となりました。1910年の日韓併合以降も、純宗の住居となり、朝鮮総督府によって改築が行われました。

日本から大韓帝国最後の皇太子李垠(イ・ウン)に嫁いだ妃・方子も、李垠と共にここに暮らしました。

昌徳宮にある建築物

【世界遺産】昌徳宮

昌徳宮は、韓国国内の宮殿の中でも、創建時の姿を最も良く残しているといわれ、多くの建造物と、韓国の伝統造園技術をきわめた庭園があります。

敦化門(トンファムン)

【世界遺産】昌徳宮

昌徳宮の正門にあたります。1412年に建設された当時の姿を保っており、韓国において最古の門です。

錦川橋(クムチョンギョ)

1411年に建設された、韓国で最古の石橋といわれています。動物の形をした石が彫られています。

仁政殿(インジョンジョン)

昌徳宮の中心的な場所であり、公式行事や儀式など、国家の重要な行事をここで行いました。

【世界遺産】昌徳宮

photo credit: changdeokgung via photopin (license)

中心に御座(王の座席)があり、「日月五峰図*(イロルオボンド)」が飾られています。

*日月五峰図は、陰陽五行説に基づいた絵で、王の後ろには必ず飾られていました。韓国の1万ウォン札の世宗(セジョン)大王の後ろにもこの絵が見られます。

宣政殿(ソンジョンジョン)

国王の執務室があった場所です。その他、儒生の試験会場になったり、宴会を催したりしていました。

大造殿(テジョジョン)

王と王妃の寝殿で、生活空間でもありました。

後苑(フウォン)

【世界遺産】昌徳宮

photo credit: via photopin (license)

秘苑(ピウォン)とも呼ばれ、韓国を代表する庭園です。現在のものは1623年に再建されました。28の楼閣や池があり、韓国の造園技術をすべて注ぎ込んだ外観と、四季折々の植物の移り変わりが非常に美しいです。

ここにある芙蓉池(プヨンジ)は、地の象徴としての四角い池の中央に、天を表す円形の島を配置しています。芙蓉は蓮の別名です。

 

後苑の景色の美しさは、どの時期も捨てがたいものですが、春の桜と秋の紅葉はやはり飛び抜けていますよ。そこを狙って訪れてみるのはオススメです!

ギャラリー

この世界遺産のデータ・地図(場所)

名称昌徳宮
韓国
登録区分 世界文化遺産
登録年

1997年

キーワード

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