| 名称 | ペルシアのキャラバンサライ |
|---|---|
| 国 |
イラン |
| 登録区分 | 世界文化遺産 |
| 登録年 |
ペルシアのキャラバンサライ
2023年に開催延期された第45回世界遺産委員会において、イランの「ペルシアのキャラバンサライ」が世界文化遺産として登録されました。
「ペルシアのキャラバンサライ」は、イラン全土に点在する54ヶ所の歴史的な宿場町施設で構成されます。
キャラバンサライとは、広大な砂漠や街道を旅する商人や巡礼者のために、水や食料、宿泊場所を提供していた無料の街道沿い宿場(レストハウス)を指します。
紀元前5世紀のアケメネス朝期から20世紀初頭にかけて建設・発展し続け、過酷な砂漠気候に対応した建築工夫や多様なスタイルが確立されました。
交易路のネットワークを支える重要拠点だったことにとどまらず、言葉や言語、宗教、民族が異なる多様な人々が一堂に集い、数千年にわたり文化・思想・人間の価値観を交流させ続けた歴史的証拠である点が評価されています。
このキャラバンサライは、アジアとヨーロッパを結んだシルクロードの繁栄を陰で支えた社会インフラであり、現代でいう「高速道路のサービスエリア」のような存在として世界的に広く知られています。当時の人々はラクダや馬を率いて1日移動できる距離(約30〜40km間隔)ごとにこれらを配置し、旅の安全を確保していました。
登録された54ヶ所のうち、ヤズド州にある「ゼイン・オ・ディン」のように極めて珍しい丸型のデザインを持つ施設や、現在でもリノベーションされて高級伝統ホテルや観光名所として宿泊できる施設(イスファハーンやヤズドなど)もあり、シルクロードのロマンを体感できる世界有数の歴史観光資源として国際的に高い注目を集めています。