「カナディアン・ロッキー山脈自然公園群」は、よく「カナディアンロッキー」と省略され、4つの国立公園と3つの州立公園で構成されています。北米大陸西部を南北に貫くロッキー山脈が、造山活動によって地上に姿を現したのは、6000万年前のこと。連なる山々は4500kmにも及び、このうちカナダ国内に延びる2200kmの連峰が、カナデイアン・ロッキーと呼ばれます。
100万年前の氷期に、この一帯は氷河に覆われました。氷河は山々を激しく削り、解けては多くの川や滝、湖となりました。現在のカナディアン・ロッキーは、こうして生まれたのです。カナディアンロッキーには、1万年前に終わった氷河期から氷河が数多く残っています。また、ロッキーの宝石とも言われる美しい湖も多くあります。
カナディアンロッキーは自然の宝庫だけではなく、化石の宝庫としても知られています。それまで知られていなかった生物の化石が約10万個も見つかっています。
「カナディアン・ロッキー山脈自然公園群」の目次
バンフ国立公園
カナディアンロッキーの表玄関であるバンフ国立公園には現在、年間400万人もの観光客が訪れます。しかし、この公園の歴史は、まったくの偶然から始まりました。
1881年、誕生して間もないカナダ連邦政府は、国家建設の要ともいえる大陸横断鉄道の建設に着手しました。建設にあたり、もっとも難所とされたのがカナディアン・ロッキー越えでした。
ジャスパー国立公園
カナダのアルバータ州とブリティッシュ・コロンビア州にまたがるカナディアン・ロッキー山脈国立公園群は、7つの自然公園から成る総面積2万3401km²の広大な山岳地帯です。なかでも、東京都のほぼ5倍に相当する1万878km²の最大面積を誇るのが、このジャスパー国立公園です。この公園は、バンフに遅れること20年、1907年に国立公園に指定されました。
ヨーホー国立公園
アルバータ州のバンフ国立公園から鉄道で西へ向かうと、ブリティッシュ・コロンビア州との州境で、キッキング・ホース峠を越えます。峠の名は、探検していたスコットランド人が、ここで馬に蹴られたことに由来します。
クート二ー国立公園
1920年に国立公園となったクート二ーには、バンフ・ジャスパー・ヨーホーの各公園とは異なり、鉄道が通じていないので、車で行くしかありません。そのため、 ほかの公園よりも静かで落ち着いた環境が保全されています。
3つの州立公園
カナデイアン・ロッキー山脈のなかでは、国立公園以外に3つの州立公園も世界遺産に登録されています。特に有名なのが、マウント・アシニボインとマウント・ロブソンの両州立公園です。そこにはバンフやジャスパーで見られる山々とは異なった高峰が、ひときわ威容を誇ってそそり立っています。
マウント・アシニボイン州立公園
バンフとクートネーの両国立公園に挟まれたマウント・アシニボイン州立公園は、名前が表す通り、標高3618mのアシニボイン山を中心に広がる、総面積385km²の公園です。公園のなかには、氷河 湖や、夏には高山植物に覆われる草原に加えて、2400m級の山々が連なるります。
中心となるアシニボイン山は、12世紀後半にこの地域で狩猟生活を送っていた先住民、アシニボイン族にちなんで名付けられたといわれています。その特徴は、なんといってもその形状にあります。
まるで天を突き刺すような鋭角的な頂は、カナディアン・ロッキーのなかでも抜きん出た存在感を誇示し、「カナディアン・ロッキーのマッターホルン」と呼ばれています。切り立つ山壁もまた、氷河の産物であり、ボイン山での氷河の浸食力が、いかに激しかったかを物語っています。
またこの公園には、車道が一本も通っていないことから、手つかずの自然景観が見られることでも貴重とされるています。
マウント・ロブソン州立公園
総面積2170km²のマウント・ロブソン州立公園は、ジャスパー国立公園の西に広がり、その象徴的な存在がロブソン山です。この山の標高は3954m、カナディアン・ロッキーの最高峰です。カナディアン・ロッキーの数多い峰のなかでも、1913年まで登頂に成功した者がいなかったというほどの難所で、「カナディアン・ロッキーの巨人」と称されます。
1年を通じて山頂を雲なかに隠し、全貌を現すことはほとんどないため、神秘の山ともいわれています。公園内にあるムース湖畔の湿地にはムースヘラジカの姿が頻繁に見られ、フレイザー川では8月になると、産卵期に入った鮮が群れをなして泳ぎます。
ハンバー州立公園
フォートレス湖を中心に広がるハンバー州立公園は、グリズリーとアメリカグマの一大生息地、高山植物の宝庫としても知られています。
素晴らしい! 行ってみたい‼
{死ぬまでには、、、}
景色がとにかく素晴らしいと思いました!
素晴らしい景色!!写真をたくさん撮りたい。