カンペチェ州カラクムルの古代マヤ都市と熱帯雨林保護区
カラクムルは、メキシコ・カンペチェ州にある先古典期後期から古典期にかけて繁栄したマヤ中部地域の大都市です。1931年に発見され、その規模は30km²に及び、マヤ遺跡では最多の117基もの記念碑の他、祭壇やその他文字記録が刻まれた彫刻が確認されています。
ティカルと並ぶ古典期最大級の都市であり、その紋章は蛇の頭で表現され、その旧名は、オシュテトウンと呼ばれていたこと、他の遺跡の碑文でも「蛇」王朝という強大な国の首都として記述されていたことが最近になり判明しています。
5世紀の初め頃の日付けを示す石碑や彩色土器が見つかっていることからカラクムルの王朝が始まるのはこの時期と考えられていますが、一説によるとカーン王朝がカラクムルを首都としたのは6世紀に入ってからではないかと考えられています。
「カンペチェ州カラクムルの古代マヤ都市と熱帯雨林保護区」という名称で世界遺産に登録されています。