カホキア墳丘群州立史跡
イリノイ州セントルイス郊外にあるカホキア。 9世紀から14世紀ごろのアメリカ先住民族の集落遺跡で、その規模は北アメリカ最大級です。同時期にミシシッピ川流域で栄えた、ミシシッピ文化の特徴がよく表れています。
それは「マウンド」と呼ばれる人口の台形の丘。神殿などが上に建てられました。遺跡の中心部にある広場の北側には、「モンクス・マウンド」と呼ばれる遺跡最大のマウンドがあります。長さ316m、幅241mの長方形で2段の階段上になっている高さ30.5mの台形です。
底面積を比較するとエジプトのピラミッドや、ティオティワカンの「太陽のピラミッド」よりも大きいのです。モンクス・マウンドの北側や東側、西側にも囲むようにマウンドがあります。遺跡全体の数は120基ほどにもなるとか。
発掘によるとマウンドは墓にもなっており、副葬品からは高度な文明を築いていたことがわかっています。最盛期の12世紀には人口が1万人に達し、政治や宗教の中心地でした。人口過密と伝染病で15世紀半ばから衰退し始め、16世紀には消滅したようです。