ブレナヴォンの産業景観
ブレバヴォンはイギリス・ウェールズの南東部にある町です。交通の便が大変悪い場所ですが、18世紀から19世紀にはイギリスの産業革命をけん引した都市でした。それはこの地で産業の発展には欠かせない石炭と鉄鉱石が採れたからです。
18世紀後半に建設されたブレナヴォン製鉄所は、溶鉱炉跡がほぼ完全な形で残されています。 当時の最新鋭の技術で造られた溶鉱炉です。ビッグ・ピットと呼ばれる炭鉱は1980年に閉山しましたが、三年後一部が国立石炭博物館となります。体験型の博物館でかつて使われていた坑道を、観光客は鉱夫のようにヘッドライトをつけて見学することができます。
世界遺産に登録されたのは2000年のこと。製鉄所や炭鉱、労働者の住居跡などがイギリスのどの炭坑町よりもほとんど完璧に残っていることが評価されました。