ベヒストゥン
イランのケルマーンシャー州にある、ベヒストゥン碑文は、崖に彫りつけられたレリーフと碑文が圧倒的スケールで迫ります。アケメネス朝ペルシアの王ダレイオス1世により、作成されたもので、王座を自らの正当性をアピールする文章とレリーフが刻まれています。
このベヒストゥンは、ロゼッタストーンと同様、古代史を知る上で、とても重要なものとして有名になりました。
エジプトで発見されたロゼッタ・ストーンは、はエジプトのヒエログリフの解読に大いに役立つことになりましたが、同様に、ベヒストゥン碑文もアッカド語やバビロニア語の言語系統の解明に大変、貢献しています。
この碑文には、同じ内容が、エラム語、古代ペルシア語、アッカド語の3種類の言語で書かれていました。イギリスのヘンリー・ローリンソンが古代ペルシア語の部分の解読に成功。そのことがきっかけとなり、この地域の古代史の研究が大いに発展することになったのです。
その重要性からも、碑文を含む磨崖が世界遺産に登録されることになりました。