バンディアガラの断崖(ドゴン人の地)
バンディアガラの断崖(ドゴン人の地)は、アフリカ・マリ共和国のドゴン族居住地域となっている断崖です。その壮観な自然環境と、ドゴン族の文化が保持されている地域であることから、ユネスコの世界遺産に登録されています。
ここには、バンディアガラ山地とニジェール川による標高差500mの断崖が、約200kmにわたって続いており、この断崖の所々や、断崖の裾野に、ドゴン族はおよそ700の村落を作り、25万人ほどが暮らしています。
ドゴン族の集落は外敵から集落を守るため、断崖の上下に造られた土の要塞で、ドゴン人独特の神話に基づいた社や墓地が造られています。
ドゴン族がこの地に定住を始める以前にはテラン族たちの居住地として使われていましたが、ドゴン族の流入によって追い出されました。ドゴン族は独自の神話体系を持ち、キリスト教やイスラームに帰依することなくその神話を強固に保持し続けてきました。
この神話の中には、シリウスに関する非常に高度な知見が含まれているとされ、オーパーツ的な知識として注目されたこともあるが、その後の調査では、ごく一部のドゴン族グループにしかシリウスに関する神話は存在しないことが判明しています。