アヴィニョンは14世紀には教皇庁が置かれていた時期があり、世界遺産に登録されたのは、主として当時アヴィニョンの中心として栄えていた地区。「世界で最も強固な住まい」と呼ばれた教皇宮殿の他、70年間にわたって教皇庁が置かれカトリック世界の中心として栄えた町を今に伝えています。
「アヴィニョン歴史地区」主要スポット
アヴィニョン教皇宮殿
教皇宮殿は、かつてアヴィニョンに教皇庁がおかれていた時に建造された宮殿で、現存するヨーロッパの中世ゴシック様式建築物のなかでは最大級を誇る重要なものとなっています。
ノートルダム・デ・ドン大聖堂
ノートルダム・デ・ドン大聖堂は、4世紀のカトリックのバシリカ式聖堂を元にして、12世紀半ばに建築されたロマネスク様式の大聖堂です。隣接する教皇宮殿の壮麗さに圧倒されないようにと、何度か改修を重ねました。
アヴィニョン橋(サン・ベネゼ橋)
アヴィニョン橋はサン・ベネゼ橋ともいいます。1177年から1185年にかけて建設された石造アーチ橋で、ローヌ川対岸のヴィルヌーヴ=レ=サヴィニョンまで架かっており、長さ920m、幅4mの大きなものでした。当時は22のアーチがありましたが、現在は4つのアーチのみ残っています。
プチ・パレ(小宮殿)
プチ・パレはアヴィニョン教皇宮殿の隣にあり、14世紀に建設された司教館です。現在は美術館として使用されています。14世紀のアヴィニョン捕囚によって教皇庁がここに置かれ、その装飾のためにイタリアの画家などが多く招かれ、その影響を受けてアヴィニョンの画家たちが生まれました。そのため、多くのイタリアの絵画や美術品が収蔵されています。
ロシェ・デ・ドン(ドンの岩壁)
ロシェ・デ・ドン(ドンの岩壁)は、アヴィニョン教皇宮殿の裏手にある岩壁のことです。高さ30mある天然の要塞で、街の起源とされています。現在はロシェ・デ・ドン公園となっており、市内を走るプチトランが園内を走るなど交通の便が整備されています。