| 名称 | アペニン山脈北部の蒸発岩のカルスト・洞窟群 |
|---|---|
| 国 |
イタリア |
| 登録区分 | 世界自然遺産 |
| 登録年 |
アペニン山脈北部の蒸発岩のカルスト・洞窟群
2023年に開催延期された第45回世界遺産委員会において、イタリアの「アペニン山脈北部の蒸発岩のカルスト・洞窟群」が世界自然遺産として登録されました。
イタリア北部のエミリア=ロマーニャ州に位置する「アペニン山脈北部の蒸発岩のカルスト・洞窟群」は、水に溶けやすい石膏などの蒸発岩(水が蒸発する際に成分が固まってできる岩石)が長年削られて作られた、世界的にきわめて良好な状態で残る地形エリアです。
狭い地域に合計100km以上の長さに達する900以上もの洞窟が凝縮しており、地表と地下の多様な地質造形が見られる点や、16世紀から続く世界で最も歴史ある蒸発岩カルストの研究拠点としての学術的価値が高く評価されています。
この地域の洞窟は先史時代から探検されており、約2000年前の古代ローマ時代には「ラピス・スペキュラリス」と呼ばれる非常に透明な石膏結晶が窓ガラスの代用品として採掘・利用されていました。
また、地質学的な記録においても優れており、かつて超大陸パンゲアが分裂した約2億年前と地中海の大半が蒸発した約600万年前という2つの地球史的出来事の岩石層を有しており、その地層の中で過去50万年をかけて現在の洞窟群が形成されたという壮大な歴史を持っています。