オランダの水利防塞線群
1996年、「アムステルダムの防塞線」が世界遺産に登録されました。これはオランダのアムステルダムにある42の要塞が配置された全長135kmに及ぶ堤防です。この防塞線は1880年から1914年にかけて建設され、アムステルダムの街中を水没させることにより防衛機能を働かせるためにつくられました。
2021年、「アムステルダムの防塞線」は拡大され、その名称が「オランダの水利防塞線群」に変更されました。
アムステルダムの防塞線
水上ボートによる上陸を阻むため深さは30cmほどになるようににつくられましたが、実際には完成後は飛行機や戦車が実践に投入されたことから使用されることはありませんでしたが、1963年までは実践に備えられるよう手入れがなされていました。なぜこのように時代遅れの産物になってしまったかについては、建設の法律がなされた際に、建材をコンクリートでつくる必要があったが、建築技術の遅れにより着工が法律制定後の23年後になったからだといわれています。
今は市に属しながらも観光資源として活用されており、ドイツからの日帰り旅行者なども足を運んでいます。