アルビの司教都市
アルビの司教都市は、フランス南西部、パリからおよそ550キロ離れたスペイン国境近くにあるタルヌ県の都市アルビに残る中世の歴史的建造物群からなる世界遺産です。
アルビは中世においてローマ・カトリック教会が権勢を振るった司教都市。異端派と呼ばれアルビジョワ十字軍を経てアルビの住人となった司教たちをカタリ派やブルジョワたちの敵意から守り、外敵の侵攻を食い止める役割を果たしたベルビ宮殿やサント=セシル大聖堂が極めて保存状態よく残り、アルビの黄金時代の様子を今も目にすることができます。
中世のアルビでは建築資材となる石が取れず、旧市街の建物は全て煉瓦で建てられました。街の中心であるサント=セシル大聖堂もまた無数の煉瓦を積み重ねて建てられており、大聖堂を取り囲むようにびっしりとレンガ造りの住宅が立ち並んだこの都市の夕暮れ時は特に美しく、西日に染まる煉瓦造りの都市景観は「バラの街」と称賛されています。